日記
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2008年05月21日(水) 明治に勝ち点落とす…

大変お久しぶりです(汗)
私はと云えば、例によって風邪を引いたり、結膜炎になってみたり、咳が
なかなか引かないので採血してみたら、百日咳とマイコプラズマにダブル感染
していたりと、いろいろとありましたが(笑)今は元気です。
六大学野球春リーグ開幕以降、一色に染まっております(笑)


さて、開幕して順調に勝ち星を重ねてきた早稲田ですが。
このカードに連勝すれば早慶戦を待たずして優勝という明治戦で、まさかの
1勝2敗。
勝ち点を落としてしまいました。
これで逆に早稲田の自力優勝は消滅、明治の優勝が現実的なものとなって
きました。

ただ負けたならまだしも、初戦は9回裏までリードしていたのがリリーフの
松下先輩が、まさかまさかの逆転ホームランを打たれてサヨナラ負け。

2戦目に勝って勢いに乗れるか…と思ったところ、3戦目の先発マウンドで
それまで何とか明治打線を0に抑えていた斎藤君が、打球を足に受けて緊急
降板、そのまま病院行きとなるアクシデント。
チームも動揺を隠せずに敗れるという後味の悪い結果になってしまいました
…。


松下君が心配です。

ここまで絶好調だったのに、突然どうしたのものか……。
あのサヨナラ本塁打の一瞬まで、誰もが早稲田の勝利を確信していただけに、
ショックは当然なのですが。
凍り付いたようにマウンドに立ち尽くし、その後試合終了の挨拶にむかう
松下君の顔は唇まで血の気が失せていました。


いつもチームのムードメーカー的な存在で、仮に自分が打たれても逆にあえて
明るくふるまい、周囲に心配させまいとするようなタイプであるはずの松下君が、
ベンチに戻るや両手をついてうなだれ、長い間顔をあげることも出来ない姿は、
正視できないほど痛ましく、私にはある意味サヨナラ負けよりもショックな
光景でした。

誰かがエラーをして監督から叱責されたりした時は、いつもまっ先にかけより、
声をかけ、なぐさめていた仲間思いの松下君。
斎藤君が入学した時から、何かと傍に居て世話をやいてくれていました。
この時は誰も声をかけられず…。

この日先発だった斎藤君も、松下君のそばに居るものの、いかにも不器用な
彼らしく、何をどうして良いか分からない様子で、心配そうにうろうろして
いるだけなのが、つらい中にも微笑ましいというか何と云うか(苦笑)
いや、すみません(苦笑)

翌日の2戦目。
松下君はベンチを外れました。
(敵の前で弱気な姿勢を見せたから、と云っている人もいましたが、判りません)

エースナンバーを背負う須田君は気迫の投球で明治打線をゼロに抑え、リリーフの
大石君は自己最速の152キロをマークするなど150キロ台を連発。
その大石君の後を引き継いだ斎藤君も、大学入学以降の最速となる148キロを
連発。
9回に連打でピンチを迎えるものの、最後は連続三振で切り抜け、まさにチーム
一丸の気迫で勝利しました。

そのまま勢いに乗れるかと思われた次の日の第3戦。
先発マウンドに立ったのは斎藤君でした。
3連投の疲れからか、制球に苦しむマウンド。

雨の中、どこで何点とられても不思議ではないような苦しい投球でしたが、
いかにも斎藤君らしく、要所要所を締めて点を与えない粘りのピッチングで
よくしのいでいた4回に、アクシデントは起こりました。

明治のピッチャー岩田君の打球が斎藤君の右大腿部を直撃。

この日は平日でTV放送が無かったため、私はニュース映像でした見ていない
のですが、苦痛のあまり一歩も動けず、それでも何とかボールを拾おうと
する姿が痛々しかったです。
球場で見ていた人は、骨折したかと思ったとか。

もはや自力で歩行も困難な状態だったのか、ふたりに両脇からかかえられて
ベンチに下がり、そのまま慶應病院へ。
診断の結果、骨に異常は無かったそうで何よりでした。


私が正直驚いた、と云うより意外だったのが早稲田ベンチの反応です。

観戦していた方々のブログを幾つも読みましたが、斎藤君の負傷にベンチや
他の選手たちは凍りついたようになり、ショックを隠せない様子で、斎藤君が
病院へ行ったあとは、目に見えて意気消沈してしまったとのこと。

「斎藤が居なくなった早稲田ベンチはまるでお通夜のようだった」

とまで云う人もいました。
その後マウンドに立った松下君、須田君は1点ずつ失い、打線も奮わずわずか
3安打で完封負けを喫しました。

「斎藤ひとりが居なくなっただけで士気が下がるようでは困る。
 逆に仇をとってやるくらいに奮い立ってもらわなくては」

というような意見も多く、もっともだと思うのですが、それ以上に斎藤君の
存在が、ここまでチームの中で大きくなっていたのか……という意外の思いが
ありました。

秋の明治戦で敗れた時は、チームの中でひとり浮いているような印象すらあり、
むしろそちらを危惧したものですが…。


そう云えば、法政戦2戦目で、9回、わずか1点リードの場面で斎藤君が登板
した時。
前日の斎藤君は絶不調だったにも関わらず、下手をしたらあっさり逆転負けも
あり得る場面で、ベンチの雰囲気はゆったりと落ち着き払っていました。

ファンの欲目かも知れませんが(苦笑)、

「斎藤が投げるならもう大丈夫だ」

とでも云うような安心ムードさえあり、斎藤君も本当にチームから信頼される
存在になったなあと嬉しく思ったものでしたが。


しかし、斎藤君の退場でチーム全体の雰囲気、モチベーションまでが変わって
しまうとは…。
斎藤君は、いつの間にそこまでチームから頼りにされる存在になっていた
のでしょうか?
それとも、仲間が突然の負傷で苦痛に顔をゆがめ、動くこともできない光景に
ショックを受けたのでしょうか?
この時はもっと大怪我の可能性もありましたので、今後の心配もあったかも
しれません。

いずれにしろ、早稲田の中での斎藤君の存在の大きさを考えさせられる出来事
でした。


正直、今でも「そこまで?」という不審な思いはぬぐえませんが、ともあれ、
こうなったからには優勝にこだわらず、残された早慶戦、全員が力一杯いい
ゲームをして欲しいものです。


そして斎藤君、くれぐれも無理はしないで下さいね。
調整不足のままマウンドに立つことが、新たな故障の元になってしまうことも
あり得るのですから……。





なつき