はぐれ雲日記
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2006年06月15日(木) 街の灯

昨夜は受け持ちの「シェーグレン症候群」の患者さまが急変して
帰りが遅くなり終電もあわやという時間になり
間一髪で半蔵門線で帰ることができました。

ヒロシマのご出身でもしや被爆されたのではないかとお尋ねしたところ
(病気の誘因はそのあたりにあるんではないかと推察)
「そのころは幼くて尾道にいました。ええ、林芙美子さんで有名なところですよ。こんなきれいに晴れた空なのになんでこんなに急に真っ暗になるんだろう。
と思ったら大きなきのこ雲が出て。そらに広がって・・・・。」としっかりしたお声で話されておりました。それが三日前。

バルーンカテーテルを挿入したのですがもうほどんど尿が出ない状態です。
でも、話しかけに応答もされるしバイタルも落ち着いたので帰ってきました。
何度も体験していることなのに、患者さんの容態が悪くなるとわたしは耳まで赤くなり
全身汗びっしょりになります。手と体は機械的に動くのですが。
恥ずかしいです。本当に肝が据わらない。というか学生時代から同じ反応をしてしまうのです。

病院でシャワーを浴び、同僚と夜の街を歩いて駅へと向かいます。
まだ街は眠らない。終電からゆらゆら隅田川を眺めるとやっと落ち着きます。



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