歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2007年12月14日(金) 制服が便利だと思うこと

歯医者の仕事着と言えば白衣であることは誰もがよく知っていることだと思います。最近では、白衣といっても真っ白の白衣ばかりではなく緑色や青色のものやカラフルな色使いのものを着ている歯医者も多くなってきています。また、形も長い袖のタイプのものからベンケーシー型の白衣などありますが、いずれによせ、仕事着としての白衣は一種の制服であると言っていいでしょう。

うちの歯科医院は自宅の隣ですので、僕は通勤着も仕事着も白衣です。普段の仕事でスーツを着たり、ネクタイを締めるようなことはありません。かつて、このことを会社務めの友人に話すと

「歯医者はいいよな。普段の仕事着が白衣だから。」

彼は常に上下スーツ姿で仕事をしているのですが、毎日同じ形、色のスーツで過ごすわけにもいかず何種類かのスーツを持っているのだとのこと。ただし、毎日着るということでしょっちゅう汚れてくるし、傷みも出てくる。高級ブランドのスーツではなく、量販店で売られている安価なスーツを重宝するそうですが、それでも、決して安い物ではないことに頭を悩ませているとのこと。

「スーツって一種の制服みたいなものなんだけどね、それなりに値段がするんだよ。それに比べて、白衣はスーツほど高くないのがうらやましいよ。」

白衣は一種の制服みたいなものだと書きましたが、制服に関して嫁さんと話をしていると、嫁さんのママ友達の話をしてくれました。

「小学校に入ってから制服ではなくなったので毎日の服の用意が意外と大変になったよ。」

少し解説をしておくと、僕のチビたちが通学している幼稚園や小学校には制服があります。夏服と冬服の二種類があるのですが、チビたちは基本的には同じスタイルで幼稚園や小学校へ通学しています。嫁さんのママ友達の一人は、上のチビの幼稚園時代の友達のお母さんです。上のチビの幼稚園時代の友達は上のチビとは違う小学校へ入学したのですが、その小学校では制服がありません。そのため、毎日小学校へ行かせる時の服に気を遣うようになったというのです。制服のない小学校に子供を通わせている親御さんからすれば当たり前のことのように思われるかもしれませんが、一度制服に慣れてしまうと制服のない生活スタイルに順応するにはそれなりの時間がかかるのだとか。

「子供って直ぐに大きくなるでしょ。高価な子供服を買っていても直ぐに着ることができなくなるからね。かと言って、同じ服ばかり着させるのもどうかと思うし。だから、某スーパーの服や某量販店の物が重宝するのよ。最近は安くてもそれなりの質のものがそろっているからね。」

嫁さんのママ友達の話を聞いて、僕も大学に入学した時のことを思い出しました。中学、高校と制服だった僕ですが、大学に対する憧れの一つが制服を着なくてもよいということでした。制服を着ていると何かに縛られているような感覚がする。自由が制限されているように思った時があったのですが、いざ制服を着ない生活に入ると、毎日の服装を自分で選ばなければいけないことに気が付きました。
ファッションに気を遣うきっかけにはなったと思うのですが、もともと何かとずぼらな僕は、毎日制服を着ていれば問題なかった中学、高校時代が意外と居心地良かったのかもしれないと感じたものです。人間って勝手なものです。


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