気がつきゃライブの時間だぜ
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| 2008年06月06日(金) |
◎笑福亭福笑独演会@大阪厚生年金会館 |
一年のうちには どうしても、なにがあっても、 絶対に行きたい! ってライブがあるものですが、 福笑さんの独演会は まさにそのひとつです。
ある意味、お祭りみたいな気がします。
夕方、エレ友&福友の友人と待ち合わせて 会場近くの喫茶店で 前哨戦。
まるでエレカシライブの前のように どきどきしていました。
会場もなんだか 不思議な緊張が漂っている感じ。
これから始まる予期できぬはちゃめちゃな世界を前に 身を引き締めているようでありました。
一番手はお弟子さんのたまさん。
薄い黄色の着物のように見えたのですが、 あれは 「糞尿」 の時に来てた 葉っぱ模様の着物だったかな。
出し物は 「ドーベルマン刑事」 でした。
あとで友人と分析していたのですけど、 たまさんのどこかクールな佇まいに あの、犬のジェスチャーの可愛いさは 絶対ずるい!
だってね、この頃落語会に行くのに、 普通は御年配の方々の後を着いていけば たいてい 会場までたどり着くものなんですが、 たまさんが出演する日は 落語とは縁のなさそうな、 お若い、美しい女性の後に着いていけば 会場につくんですよ。
ほんと、女性に人気ありますよね。
それは、あのずるさにあると わたしは見た!
次は 福笑さん。 「千早ふる」 です。 墨色の地に 金色で星とか月みたいなのとか なんか スペースぽい感じの柄がついていました。
「千早ふる」 は何回聞いたやろ。 でも、笑う。
笑うとかじゃなくて 爆笑してしまう。
「演者の腕」 ですかね、これこそが。
それから 鶴笑さんです。
凄まじい福笑エピソードを披露してくださいました。
師匠である六代目松鶴さんの奥さんの愛称は 「あーちゃん」 とおっしゃるのですが、 そのあーちゃんさえ恐れるというはちゃめちゃさ。
「事始め」 のあつまりで あーちゃんが台所で
「福笑来たら言うてや、福笑近づけんといてや。」
で、案の定、二階から降りてきた若き日の福笑さん、 「あーちゃん〜、すっきゃ〜!」
て、言いながら、 日本髪を結ってるあーちゃんの髷をぐしゃ〜って取って 頭にぶっちゅー、ってしたそうです。
ひ、ひ、ひぇぇぇ。
また、ある港町での仕事の時は 夜、酒の肴がなくなると 魚市場にしのびこんで いけすからイカを手づかみで取ってきて それをさばいて 食べたそうです。
で、次の日、律儀にもお金を払いに魚市場へ。
普通に買うよりも高いお金を払わされたらしいです。
わ、わ、わ、わからん〜。
それで、鶴笑さんは、 ゴジラとウルトラマンのパペット落語。
かわいいし、おもしろいし、だいすき。
青虫のは 途中で装置がつぶれてしまったけど 青虫の動きが ほんとに素晴しくて 世界人形劇コンテストで入賞したとかいう話、 ほんまにほんまやってんなあ、と感心しました。
福笑さん二席目は 「はははぁ家族」。
これ、夏にコスモスシアターで聞いたんですけど 笑いすぎて どんな話やったか あんまり覚えてませんでした。
それで、聞いて行くうちに どんどん思い出しました。
あの医者、おもろいやないか。
「アルジャーノンに花束を〜〜〜〜〜」
って、完全にイカれてるやん!
じいさんもおかしかった。
ねむのきさ〜ん ねむのきさん わたしをねのたに つれてって おめめがねむたくなるように おっぱいのんで ねんねして ぷっとこいて ぷっとこいて ぷっぷっぷ
あかん、かわいい。 この前の定吉の次にかわいい。
この師弟、やっぱりずるいわ〜。
笑い過ぎて かなり息絶え絶えの中入り、 ペットボトルのお茶のんで 気を確かに持って さて、三席目。
もう 演目聞いたときから 楽しみで楽しみで仕方なかった 「軒付」 です。
師匠は それはそれは美しいレモンイエローの揃いで 「佃くずし」にのって 出てきはりました。
この落語はなんといっても テンさんですよね。
わたしは 今まで聞いた落語の中の登場人物では このテンさんが 一番すきかもしれません。
実は他の人でも 「軒付」 を聞いたことがあるんのですが、 テンさんのキャラは 福笑さんのが 際立って立っているよう思います。
だから、福笑さんのテンさん、めちゃめちゃすきです。
ものすごいすきなところは
「あのぅ、えらいなんでしたら ほかにももう一件 聞いた口がおますので、 なんならそっち・・・・。」
と、いなおるところと 三味線をささえてもらって
「へ、もう大丈夫だす。 も、も、手ぇ放してもいけます。」
って 万歳するところ。
あかん、やっぱりめちゃずっこい。
それから、テンさんが てーん つててーん て弾いた時に 軒付の旦那衆が
「それ、ほとんど開放弦やがな。」
とかいうのも おもしろかったです。
弾く動作の時、(「千早ふる」 の三味線の時も) ちゃんと ツボを押さえて指を動かしてはるところを見ると 福笑さんは 三味線の心得があるのでしょうか。
だいたい、今日の演目みていると 浄瑠璃はもとより、 浪花節、河内音頭、長唄なども会得されているようで こういうところと 師匠の奥さんさえ恐れるはちゃめちゃさが うまく融合されたのが 福笑落語なのかな、なんて思いました。
それで さんざん笑い転げたあと 浄瑠璃習ってみたいなあ、とか思ったわたしは ウナギの茶づけが食べたいのでしょうか。
もうね、あきませんわ。 ノックダウンです。 もう今更 弟子入りすることはできませんから、 ただただひたすら 追っかけさせてもらいます。
死ぬくらい しつこく聞いて どれかひとつでいいから しゃべれるようになりたい。
ああ、また悪いクセや・・・・・。
ああ・・・・・・。
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