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2010年04月05日(月) |
非実在青少年に関する条例と嘘 |
皆さんはこんな言葉をご存知ですか?
『生殖能力の無くなった女性が生きているのはムダ』
『フランス語は数を数えられない』
これ、現東京都知事石原氏のお言葉です。 当然というか訴えられたようですが棄却になりました。 受け取り方でそれぞれ自由とか苦しい言い訳してたような記憶がある。 更に過去、犯罪者にレイプや監禁をしたいきっかけになった、と ご自分の書いた小説をあげられた経験もお持ち。 それも自分のは文学だからよいのだそうです。
で、現在、非実在青少年に関する条例でエロ漫画や違法行為を描いた漫画を取り締まると仰られています。 そうか、ご自分はいいのですね。副都知事まで同じような事を仰っている。 どちらも元作家。信じられない。
芸術も娯楽も文化も人間が創ってるんだから漫画だろうが文芸だろうが一緒でしょ? エロ漫画はエロいのが仕事です。人前に晒せばインパクトがあるからエロを利用してませんか? 欲求解消の為にエロ漫画はエロいんです。 作家はきちんとエロく描いて出版して誰かの欲求発散の役に立ってるんです。 エロ漫画でなくてもエロやバイオレンスは頻繁に使われていますがその中に名作が数多くあるんです。 アメリカではエロやバイオレンスが厳しい規制下にあるけどあの国、犯罪少ないですか? 18禁に指定するだけ、と言っても最大の問題はそれを誰が『検閲』するかということ。 エロ以外にも暴力や違法行為等いろんな要素が規制に明記されてあるのですから。
漫画が嫌いでエロなんかてな人がやったら魔女狩り。 漫画無知な人がやれば無茶苦茶な判断になる。 漫画に詳しい人がやればその人の嗜好が基準にされてしまう。 誰がどうやったって検閲は言論規制にしかなりません。 猪瀬直樹副都知事と共に石原都知事は繰り返し、条例内容と全く違う嘘の言い訳をしてる。
何故騙そうとするの?
都知事の言葉鵜呑みにして条例に従えば 『ブラックジャック』『さよなら絶望先生』『うしおととら』『デビルマン』『北斗の拳』も 見事に18禁です。暴力描写、違法行為描写もダメですから。 名作、と評価が確定した物は外すと言い訳されたとしてもその判断基準を作るのは不可能です。 (叩かれた永井豪さんは後にデビルマンという名作を描かれているわけですから判断できるわけがない) 検閲はこれからそういうものを作らせないという事にもなるわけです。 検閲されて作品を作るなんて人間にとって拷問以外のなんでもありません。
たくさんの著名作家さん方や出版社がNOを突きつけ、都知事はいったんひっこめましたが アグネス氏(日本ユニセフって文化干渉が仕事なの?と疑問持ったのはアグネス氏がきっかけ。 ユニセフとやってる事が違うんじゃない?)が これまでやってきたようにまた隙を見て必ず出してくるでしょう。
漫画が日本のように発達していない海外のいろんな国で児童ポルノはそれこそ本物の子供がひどい事になっています。 なので漫画規制で児童を守るなんて石原都知事や猪瀬副都知事にアグネス氏の言う事はおかしい。 娯楽で犯罪を誘発してしまう犯罪予備軍として人間を見るなんて言語道断です。 犯罪者が責任逃れにホラーやエロを言い訳にしてるだけでその逃げ道を政府が確保するの?
ちなみに私は石原都知事の作品がどんなものであろうが興味ありません。 好きに存在してればいいと思います。自分に理解できないものを許さないヒステリックさが嫌です。 今までマグロや鯨で海外が日本の食文化を許せない、と禁止を訴えて来たやり方と同じで 科学的な根拠や納得の行く説明ひとつ出来ず、嘘で騙そうとしたり暴力や集団で従わせようとしています。
漫画をアートだの文化だの勝手に部外者に規格化されたくありません。 援助も規制もいらない。 漫画家はひたすら描きたい物を、描きたい時に、描きたいように表現し、 仕事になったりならなかったり評価されたりされなかったりしてるだけの自由な存在です。 気に入らなければ普通に文句を言うか無視すればいいだけのことです。
権力や集団の圧力で禁止を求めるのは卑怯な手段です。
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