今日のブルー
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2009年02月16日(月) |
チェ 39歳 別れの手紙 |
なんとか見る事が出来ました....ほ。
悪くはなかったものの、前回同様、何故今も故人ゲバラが 世界中で色褪せず、いろんな人々から憧れられ続けているのか その理由が足りなかった気がします。 モーターサイクルダイアリーズを見た前提で見てくれという意図なのでしょうか。
ゲバラ日記が原作とは言え、二本やるのなら 『なんでこの人、革命達成後もわざわざ喘息の癖にジャングルへ闘いに行くの?』 という理由までしっかり描いて欲しかったと思います。 戦闘シーン等はリアルで良かった。
先日の『キューバ革命50年の現実』というドキュメンタリーでもありましたが、 キューバ革命の結果は必ずしも大成功ではないという事実があります。 (アメリカがキューバの経済や産業発展を阻止し続けている事や 旧ソ連崩壊が一番大きな障害ですが、むしろこの状態で よく経済危機を乗り切ったものだと驚愕します)
しかし、キューバは少なくともトップは革命以来クリーンなままです。 ゲバラに至ってはイコンとなり、アメリカがなんとか評判を落とそうと カストロやキューバとの不仲デマ情報を流したりしてきました。 それだけに、今作るならゲバラ達の理想とその背景、情熱、革命の動機という 希望の部分までしっかり踏み込んで、明暗きちんと検証しながら事実がどうであったか デマを払拭するように描いて欲しかったと思います。
とはいえ、アメリカの映画監督が大々的にゲバラを扱ったというのは大きな一歩です。 デルトロは頬がげっそりコケる程チェを熱演していたし 劇場へゲバラを見に行って何度も入れないという状態は大変ですが嬉しかったです。 ちょっと点が辛くなるのは好きな故、ってことでご勘弁を。
デルトロはもともと好き....(^^; 太めの人がよくあそこまでやつれたゲバラを再現したなあと脱帽します。 クリスチャン・ベールのマシニストも死ぬからやめなさいってくらいガリガリだったなあ(^^;
もう一本DVDで見ました。
『ノスフェラトウ』
クラウス・キンスキー版は昔劇場で見ましたがサイレントのこれははじめて。 なんだかすごく気に入ってしまいました。 ドイツの古い怪奇幻想映画って画の作り方がとても好きです。 すーっと船が入って来るとこや逆光の死の船の美しさ。
ふたつだけ突っ込まずにおられなかったのはハイエナ。 ......人狼が出るぞーという前振りの後ウロウロしてたのは どっからどう見てもウヒョヒョヒョヒョと鳴くハイエナ..... ドイツに何故ハイエナが?まだ黒っぽい犬の方が(^^; それともハイエナって古い怪奇ものでなんか特に意味を持ってるのでしょうか。
あと、吸血鬼が自分でお棺を担いでスタスタ走ってく.... 思わず吹いちゃった。愛しいです。こういうの。 昔の吸血鬼ってえらそうにしてなくっていいですね。 どうも貴族でふんぞり返って狼男やら従えてるイメージがあって。 ストイック(でも吸いまくるヨ)で勤勉で(自分で馬車に棺積んでた) いい感じに幻想的。肉欲でギラギラしてなくって「お邪魔します....」って 感じにヌーっと忍び寄ってくる影。
良いもの見ました。
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