今日のブルー
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2009年01月19日(月) 『ザ・ムーン』

映画『ザ・ムーン』観てきました。
私がアメリカについてきちんと調べて知ろうと思ったのが
2005年、NINのWith Teethというアルバムをたまたま聴いた時です。
「歯と一緒」?
アホな事を思いながら今は牙を抜かれる気か?みたいな意味なのかなと思っています。

ちょうどその頃からゲバラについても読み始め、
ベトナム戦争から核、冷戦と調べても調べてもすべてがどこかで繋がっていて
きりがなく、途方に暮れました。映画でも意外な場所でたくさん繋がってました。

以前から宇宙が好きでコスモスとかカール・セーガン博士の本などに親しみ
宇宙や宇宙飛行士関連の映画は見ていました。
特に『遠い空のむこうに』『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』が好きです。
遠い空の〜の方はロケット技術者の話、
マイライフ〜は宇宙で死んだライカ犬の事を心の支えに
辛い事を幼いながら乗り越えようとする子供の話。

偉大な人類の前進として見てた宇宙開発。
NASAなんかかっこよくてしかたがない。宇宙食も食べてみたいと思いました。
実際食べたらありゃりゃだったけど。
小さい頃アポロの月面着陸映像を白黒で見た記憶があるのですが
年代から考えると覚えている訳もなく、再放送フィルムだったのでしょう。
それでも子供心にかっこいい!とワクワクしたような気がします。

そして大人になり、遅れて世界や歴史を学び始めました。
まずブッシュのアメリカと混乱から気付いて入っていった。
イラクへ派遣された兵士とも知り合ったので、特に近く感じてブッシュが嫌でたまらなくなった。
過去のアメリカと歴史を見て行くと、日本では忘れてはならない太平洋戦争と原爆があります。
原爆と言えば核開発。旧ソ連との軍事開発競争。
NASAの輝かしい宇宙開発はその一端だったのです。
ゲバラの時代でもケネディと宇宙開発はワンセット。

その頃、地上ではベトナムで泥の中を這いずり回る兵士達がたくさんいました。
アポロの乗組員のひとりは空軍出身だったので映画の中で同胞は戦っているのにと
罪悪感を感じていたと語っています。
月まで届く程高い空へ。事故もありました。
知らなかった暗い出来事もたくさん見えてきます。
しかし、この映画の中で語られる一言に救われました。

アポロの乗組員は初の人類月着陸後、世界中を回ったのですがどこへ行っても賞賛を受けました。
当然ではありますがその賞賛の言葉がどの国の誰が言っても

「とうとう人類はやりましたね!」

だったそうです。
アメリカはやりましたね、ではなく私達、人類はついにやりましたね!と。

アメリカっていい事も悪い事も途方もなく巨大です。
もうすぐ黒人初の大統領が誕生します。
彼の演説を少し耳にしたのですが、その言葉はアメリカの光の部分のように思えました。
人類はついにやりましたね、という言葉と重なってちょっとじーんとしてしまった。


『ザ・ムーン』はアポロの宇宙開発未公開映像と、
当時の乗組員や技術者達の話で綴られたドキュメンタリーです。
東京では六本木ヒルズで公開が始まったばかりなので
ぜひ、劇場の大画面でロケット発射や月から見た昇る地球の映像を
堪能してみてください。







                                   


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