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東京は今週も雪でした。
犬が一生を終えて数日経過。 ぼうっとしつつ、時折思い出しては書き留めています。 数年前、私は小鳥の腫瘍を看取ったのですが、今回の犬は老いでした。 病気も特になく、老いによる痛みはあったでしょうが 目も耳も鼻も最期までそこそこ機能していたようです。 だんだんやせて動きも少なくなって行きました。 最終段階では倒れて立つ事ができなくなり、寝たきりに。 約ひと月ほどでした。 眠るばかりで、ただ死を待つのかとやるせない気持ちで眺めていたある夜 犬にかけられた毛布がゆっくり上下する動きを見てはっとしました。 呼吸ひとつひとつの動きが抵抗していたのです。時に大きく、時に穏やかに。 彼女は生きる為に食べ、眠り、呼吸しているのだ、と気付いた。 文字通り死との闘い。 死闘がこんなに穏やかなものだなんて思いもしなかった。 老いという緩やかな死に対して、この犬の場合、ひとつひとつの呼吸が 自分で生き続けるという闘いだったのです。 動かなくなった体を横たえたまま静かに闘っていました。 絶望的な状態に非力な存在が立っている、という凄み。 たかが犬、されど犬、忘れられない。 ふっくらしていた犬の背中がギョッとする程骨ばかりになっていた手触りが 今も生々しいだけにその凄さを改めて実感するのです。 近い時期、同じように病気で亡くなった友人の犬。家族同然の犬だった。 死んでからじゃ何も出来ないと倒れる寸前まで 出来る限りの事をし尽くした友人に パーフェクトだったよ、と賞賛と労いを送りたい... 生き物を愛する人々に乾杯。 コロコロフカフカの幼い生き物程、家に喜び持って来る存在はない気がします。 躾失敗したら大変な事になっちまいますが... そのうち風子の子犬の頃の世話の事書き留めます。 多分、あの長寿は生後一年にやってたいくつかが大きかった気がするので どなたかの子犬がうんと長生きしますように、と願いも込めて。
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