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photo & text by tomoko

* 2007年06月19日(火)
 F1『カナダGP・アメリカGP/決勝』


レースもナマモノなので。
F1北米2戦の感想を書くタイミングを外してしまった感がありますが。

カナダGP
空と緑と水に囲まれたコースを70周走るカナダGPもアクシデントが多いのですが、今回は、またF1を観ることが出来なくなるんじゃないかと思うようなクラッシュがあって非常に心臓に悪かったです。クラッシュしたクビサが無事だったから感想もかけるといった具合。
切り替わった画面に、パーツをバラバラ吹っ飛ばしながら転がるBMWの白いマシンを観た瞬間の衝撃はひどいものでした。ヤルノ(トゥルーリ/トヨタ)の右リアに接触したクビサのマシンは浮いた状態でイン側ウォールに激突、跳ね返ってコースを転がりながら反対側ウォールに激突。コース上の他のマシンに接触しなかったのも幸いだったし、勢いが止まらないまま弾むように一転、二転しながらも、コックピットが上になる(正しくは横だけど)状態で止まったのも幸いだったと思います。ようやく止まったマシンはコックピット部分しか残っていない状態だったわけですが。どう見てもノーズがちぎれた先にクビサの爪先が見えてるし、マシンが止まった直後には左手をぎゅって握りしめたクビサはその後動かないし、路面に接触しなかったとはいえ、転がってる間中、右に左に頭が思いっきり振られる状態だったんで、こりゃまずいって感じでした。このクラッシュの後、「命に関わる容態ではない」っていう情報が入ってくるまではレースどころじゃなかったです。そういや事故現場近くの観客席がやたら沸いてたよなー。そんなものなのかな。人が死んだかもしれなかったのに。

クラッシュのきっかけになってしまったヤルノが「何周かしても現場にメディカルカーが止まったままですごく心配だった。レースに集中なんて出来なかった」ってコメントしてたけど、そりゃなぁ……彼も恐かっただろうな。あの後単独クラッシュで自滅した辺り、本当に集中なんて出来ない状態だったんでしょうね。プロドライバーなんだから、って声もあるかもしれないけど、私はヤルノらしいなあなんて思いました。あそこでレースはレースと割り切って最後まで走り終える彼だったら、予選では調子いいけど決勝ではイマイチ、なんてレースをするドライバーじゃあないですね(苦笑)。そういうメンタル弱めなとこがなんか好きですよ。優しい人間なんだなあって。それじゃあいつまでも勝てないよって思いながらも。昔のレースでは大きなクラッシュがあった時、そばにいるドライバーが助けに向かうってのもあったんだし。そういう人間味があるドライバーがひとりくらいいたっていいじゃないっても思うんですよ。そうでなくとも最近のF1は「人間」の部分が見え辛いからなあ。

22台中完走12台っていう今季初の大荒れレースとなりましたが、レース自体はポールのハミルトンが前半から一人旅状態でした。そのまま彼の初優勝。フロントロースタートだったアロンソは、オープニングラップの第1コーナーでオーバーランして順位を落とし、最後まで混戦の続く中盤グループから抜け出すことは出来ませんでした。今季からのSCルール(SC導入時、SC後の隊列が整いピットオープンの指示が出るまでの間は給油不可。するとペナルティで10秒ストップ。タイヤ交換はOK)でペナルティを食らって大幅に順位落としたのもあったりして。あと、いつものアロンソだったら同じ場所で同じミスを繰り返すようなことがないのに、取り憑かれたように第1コーナーでオーバーランを繰り返していました。つまり、それだけ攻めていたんだろうなと思うのです。ここで無理しなきゃ前にいけないっていう気持ちのあらわれだったんじゃないかなと。

ここのところ続けてスタートが悪いライコネンさん。マッサが失格になった中での入賞はフェラーリにとって「まあよし」だったかと。去年まで、そんなにスタートが悪いドライバーだっていうイメージがなかったので、今のマシンは走り出しが彼のタイミングによっぽど合わないんでしょうかね。その後も伸びが悪く、前を走るマシンよりもラップタイムが遅れてた。……なんというか、ライコネン、マシンを壊さないように気をつけて走ってる。ようにすら見える。なんとも歯がゆいです。

琢磨がライコネンやアロンソをオーバーテイクした時は、正直悔しかったのですが(笑)、だけど素直におおー! って感動もしました。タイヤが違うとはいえ、あそこでハードをはいて出たのは琢磨の判断だったわけですし。右京さんがしつこいくらいにピットインを悔やんでいたけれど、ドライバーのバトルとしては琢磨らしいいい走りが見れたなーと思います。

アメリカGP
前回カナダはアクシデントで荒れたレースだったけれど、今回のアメリカは純粋に、レースとしてそこいら中でバトルが繰り広げられていて、見ていてとても楽しかったです。バトンとフィジケラがホイールトゥホイールでシケインを走ったシーン、きれいで、とてもクリーンなファイトで素敵でした。最初から最後までずうっと渋滞状態だった中盤グループもスリップに入ったり、サイドバイサイドになってたり、数珠つなぎというか団子状態で争ってたし。カナダで自爆したヤルノも今回は最後までがんばってたのが個人的に嬉しかったです。反対についてないスパイラルにはまったままのラルフが、今回も早々にリタイアになっちゃってて苦しいなあ。

でもって今回の(も)注目はマクラーレンとフェラーリのチームメイトバトルだったんだけど。
負けて悔しくないドライバーなんていないと思うんです。アロンソもライコネンも同じマシンに乗ってる分、チームメイトに負けっぱなしの状況が悔しくないはずがない。んだけど。ちょっと歯がゆい。もともと感情を表に出さないライコネンはともかく、精神的に追い詰められるととたんに大人気なくなっちゃうはずのアロンソまで、ハミルトンに対してはえらい遠慮がちというか、負けん気を発しないのがなんだか。年上だからなのかなあ。アロンソもライコネンもレースが大人しくて物足りないです。いや、プッシュするとこではそれこそ、ふたりともライン外してでもって根性は見えてるんだけど。

アロンソに関して言えば、ハミルトンと彼は走り方が似てるから(ラインの正確さとかコーナリングの切り込み方とか)、多分、本当にむちゃしていかないといつまでも抜けないんじゃないかと。だからこそ、このままで終わってほしくない。一矢報いてくれ! と思っています。ライコネンは……マッサに対して、というよりも、おそらくいまだにフェラーリマシンの特性に慣れてない? のかなと。あのチームは今までが今までなのでその場に合わせるタイプじゃない彼には苦しいとこなんだろうけど、なんとかがんばって欲しいものです。走りでマッサに劣るドライバーのはずはないので。
そのマッサ。最近えらく和ませてくれるのでちょっと好きです(笑)。カナダの失格後のカメラに向かってのブーイング、あれ見て、茶目っ気あるコだなあって思いました。今回は表彰台で、マクラーレン組からかもし出されていた微妙な空気をなごませるかようにうろうろしてたのがよかったです。そんなとこじゃなくて走りを見ろって言われそうだけど、うん、彼の走りはそれほど好きではないのでごめんなさいです。だって、ミハエルのトレースって感じがどこかあるんだもん! もちょっと個性が出てきたら多分好きになるんだろうけど。

ポディウムでのアロンソ、表情なくてこわかった(笑)。うわー葛藤しとる葛藤しとるって感じでしたね。ちゃんとハミルトンを讃えてるんだけど、抱き合っても肩組んでも目、全然笑ってないし。強ばってるし(笑)。去年のミハエルに対する時みたいだった。悔しいなら悔しいよってのを顔に出しちゃってもそれは全然かっこわるいことじゃないと思うんだけどな。まあそれは個人の美意識に関することなんでなんとも言えませんけどね。

しかしまー、ハミルトンの走り方ってさ。「マシン」て感じですね。ターミネーター2号だなと密かに思っております。悔しい思い知らずでチャンピオンになるなんてずるい(笑)。だからこそ、他ドライバーには根性見せてもらいたいものです。……見せようにも常に先をいってるから、追いつけなきゃ話にならんわけですが(苦笑)。でも今回のGPではっきりしたことがありました。接戦がないから目にすることがないけれど、アロンソがサイドに並んだ時の牽制。あれ、故意ですよね(笑)。やっぱどいつもこいつも負けず嫌いだよなあと思いました。負けず嫌いなのは今までのコメントからも伝わってはおりましたが。レース上での負けん気の強さってのをもっと見てみたいものです。



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