d a y s*
photo & text by tomoko

* 2003年02月09日(日)
 『SEX MACHINEGUNS/イルカに乗ったアブラ蝉〜後半戦』in 新居浜


おだやかな瀬戸内海を眺めながら広島から愛媛まではフェリーで移動しました。天気がすんごくよくって波もおだやか。海風が気持ちよかったよ。船内にはお座敷があるのでコロコロとくつろぐゆったりとした旅。到着した愛媛の波方町から新居浜まで下道で1時間のドライブ。菜の花が咲いていて春みたいな陽気だった。ある意味とってもアットホームだったライブの様子は下のレポで。盛り上がってほんと、よかったよね。


「イルカに乗ったアブラ蝉」後半戦 in 愛媛
2003.02.09(土) 会場:愛媛・新居浜/新居市民文化センター

【 SET LIST(順不同) 】
世直し GOODVIBRATION/S.H.R.〜セクシーヒーローレボリューション〜/ファミレス・ボンバー/頬白鮫の悲劇
犬の生活/サイレン/悪魔の化身/そこに、あなたが...../PANTHERギターソロ/KISS/暴走ロック
とうちゃん/桜島/Fire/BURN〜愛の炎を燃やせ〜
【 EN1 】
日曜日/全国大会/みどりのおばちゃん/ONIGUNSOW
【 EN2 】
みかんのうた/GERMAN POWER
【 EN3 】
SEX MACHINEGUN
【 EN4 】
JAPAN
【 EN5 】
In The Millor(LOUDNESS)/American Z

広島から新居浜までは車で移動。前日とはうってかわっての晴天ぶり。フェリーから眺める海の色が青緑で綺麗やったー。私はどっちか言うと日本海を見慣れていたので、この時期なのにこんな綺麗な色なんやなーと感心。(日本海やったらどす黒いようなさっむい色やからな)時々見える「しまなみ海道」の橋の白さが空の青に映えてこれも綺麗。着港した波方町からは、今治・西条を通って新居浜へ。菜の花が満開でびっくりした。海側を走っての新居浜入りは初めてでした。走る前方には工場地帯が序々に現れました。Anchangが育った街、を初めてちゃんと見た気分になったな。今まで山手しか見てないから。
ホテルのチェックインまでに少し時間があったので会場に寄ってみたら、「おかえりあんちゃん!いらっしゃいませSEX MACHINEGUNS & マシンガー」の、横断幕が翻っていました。お迎えムード満載だったよ。「マシンガー」までいらっしゃいしてもらえてたのが嬉しかったしね。見た瞬間は「わーーーー!!!!(笑)」やった。その後、じわじわと感動。素朴なあったかさを感じた。「おかえりあんちゃん」はもちろんなんだけど、マシンガーに対しても「いらっしゃい」してくれてるよーって。嬉しかったのでした。

入り口付近には、はり紙がありました。

「アンコールのかけ声はそうりゃそうりゃでお願いします。チーム新居浜一同」

……ブッ(笑)。チーム新居浜何たくらんどんねん! ってつっこみ入れつつ入った会場には、同級生や先生たちからの花輪。会場最後方の壁には「といとこよ〜来たのう わやくそにしてけよ!」(遠い所へよく来たなーめちゃくちゃにしていけよ)と、「祝 新居浜凱旋ライブ〜おかえり安藤〜俺達の誇り」って横断幕。(紙だけど)誇りなんだね。Anchang。
席につくと(上手側PA前までの一番後ろ)なんか赤い紙が置いてあって。裏が白くて。なんやろと思ってると、ステージにあらわれたスタッフさんがしゃべり出しました。人文字やるんですってよ!(爆笑)やってるうちらには見えんわけやけど、「SM」「おかえり」「Anchang」「●(日の丸)」って文字が出来るらしい。これはHP上とかで公開したいと思うって話だったので楽しみです。会報にも載るのかなー。そんなんして目にする仕込みにライブがどうなるんやろって期待と、広島がわやくそに(笑)盛り上がったこともあって一抹の不安も抱えつつ(苦笑)始まった新居浜ライブでした。

■ おぼえてる限りのことを。
「新居浜ですが、関係なくいつも通りのライブやります!」と言いつつも、「緊張してます! うわ〜(笑)」と始終困ってたAnchang。市民文化センター(略して文センだそうな)のステージに立つのは、今回が3回目とのこと。1回目は幼稚園。(タイコを叩いてたとか。写ってる写真が見切れてたとか。)2回目は高校の時のラウドネスのコピーバンド。この時頭が真っ白になってたからそのステージでちゃんと歌えたのかちゃんとギター弾けてたのかまったく覚えがないんだって。ほんとーに緊張しきってたんやね。で、3回目の今回は、プロのギタリスト・ボーカリストとして。それでも緊張してる、緊張してる、と連呼してたAnchangだけど、楽しそうだったよ。

本編のこと、あまり覚えてないけど……えーと。「KISS」の前フリでPANTHERがえっらいテンション上がって(?)て、「いぇいっ! いぇいいぇい〜!!」とか叫んだと思ったら、「ろうにゃくにゃんにゃ……うるせえ!!(笑)(老若男女と言いたかった)って(笑)。にゃんにゃって。可愛い。(可愛いんかい)まぁ、みんな盛り上がってちょーよって。Anchang以外のメンバーはみんな口を揃えて、Anchangの凱旋ライブや〜祭りや〜盛り上がれよトークでした。ラストは「年寄りは座っとけ!」とのAnchang発言の後、炎系3曲。年寄りは座っとけ、の発言と同時にうちらの後ろ、関係者席がごそごそ座る気配にちょりっと笑いました。

アンコール、どんなんして始めるの、と思ってたら。後ろから「そりゃそりゃー!」と威勢のいいかけ声。笛まで鳴ってた(笑)。あっと言う間に会場に広がった「そりゃそりゃー」のかけ声に、マシンガーの順応性の素晴らしさを再確認。みんなで一緒にかけ声かけてたらテンション一気に上がった!「わ〜い!」って気分になったよ(笑)すんごいお祭り気分になりながら、ステージにメンバーが戻ってくるのを待ちました。
駆け出してきたのはNOISY。顔が「うわ〜〜!!」ってわくわくモードになってた(笑)。「そりゃそりゃってすげーな!! かっこえぇ! 祭りみたいや〜」と。祭りだもん!(笑)「今日は安藤祭りや〜」とMCする傍ら、最後に出て来たAnchang。すんごい照れてた、というか、「おい〜」って感じになってた。でも嬉しそうなの。Anchangが困って嬉しそうにしてるとなー、こっちまで嬉しくなるんだ。いつもだけど。そんなんでアンコールに入りました。

「日曜日」の後、上手・下手から学ラン姿(前ははだけてます)の舞台監督さんとハチマキしめたマンナリさんが登場。Anchangは二人の間でひたすら、「え」「あのぅ」とウロウロ。何されるか怯えてます(笑)。「お前ら準備はいいか〜!!」の監督さんの声かけで、会場内は「おーー!!」っと着席(笑)。ライブ前の仕込みどおり紙文字をやりました。ずっと、微笑んだまんまで会場を見つめてたAnchang。うまくいったかどうか解らないけど(なんか失敗だったっつー噂も聞いたが/苦笑)、Anchangが嬉しそうだったからヨシでしょう。高くなってるドラムセットの前で見ていたAnchangはその後、「ここからの光景すごくいいなー。」ってHIMAWARIを羨ましがってたっけ。

HIMAWARIもPANTHERもKAMEENも「ここでAnchangが育ったんやな」と感慨深いってMCだったな。KAMEENにいたっては、「豊後水道を隔てた向こうで(KAMEENは大分出身)みてた土地で、ライブが出来て、なんか……」(やはり感慨深いと言いたかったのかと)って。
「全国大会」ではスタッフさんがチアガール姿で走り回ってたり、やっぱり学ランに葉っぱくわえたスタッフさんがドラム前に鎮座してたりと、ドタバタドタバタ。スタッフさんがハケた後はAnchang、ステージ袖を伺って、「あの、この後はフツーに曲いっていいんですか?」と尋ねてるし(笑)。

再びそりゃそりゃとかけ声がかかってアンコール2回目。またしても満面の笑顔で駆けてくるNOISY他メンバー。いつもどおり最後に登場のAnchang。学ランにハチマキのまんまのマンナリさんが、捧げるみたいにしてAnchangに手渡したのはヨシエちゃん。ヨシエちゃん(ギター)にとっても今回の新居浜は凱旋ライブやったんよね。14年ぶりの帰郷だって言ってたかな? 初めてこのステージに立った高校生の時のライブで、彫刻刀で彫って作ったこのヨシエを使ったんだけどってMCがありました。ヨシエちゃんを持ってきた時、「すごいね、そのギター!」ってギターを注目されてしまい、安藤弘司(18)は「しまった!」と思ったそうです。当時はギターもまだまだ下手だったから、これだけギター自身に注目がいってしまってはまずい! と。で、頑張って練習したんだって。

里帰りだから、っていうことで「みかんのうた」。1番はAnchangの希望で会場が歌ったんだけど、あんなに会場の声だけで歌が成り立ってたの、初めて聴いて感動したよ。マジで。感動しつつも、ふと見たステージにはなんか変なモノが。緑色の全身タイツ(所々にオレンジの○がくっついてる)姿のそれは、「よいこにしか見えない妖精・みかんマン」!(爆笑)NOISY自ら、ライブ当日早朝から製作に携わったとのことでした。それを誇らし気に語り、「いっえぇ〜い★」ってウインクして親指を突き出すNOISYがもーかわいくってかわいくってサイコー!!(笑)みかんマンは歌うAnchangの後ろにだるだると座ったり、新聞読んだり、お菓子食べたり、演奏中のHIMAWARIにもお菓子食べさせたりしてました。どの辺りが「よいコにしか見えない」妖精やったの?(笑)

3回目のアンコールの時? AnchangMC中にふと鳴り響く音が。なんと火災報知器のベルです(爆)。マシンガンズのライブ史上初のことがタイミングよく起こるなぁ、と笑いつつも、ホントになんかあるといかんので、とスタッフさんに確認をお願いするAnchangでした。会場が古いのもあって、多分スモークが反応したんじゃないかってことだったけど、火事じゃなくってよかったよね。シャレになりません。

「ここは新居浜やで!?(笑)この時間、もう交通手段なくなるぞ!!」で始まった5回目のアンコール。「他のメンバーがやるべきやって言うので……」と言いながら演奏したのは、「高校の時のリベンジ」と称したLOUDNESSの「In The Millor」
高校の時、高いキーが出なくて1オクターブ低く歌ってたら、PAさんに「裏返ってもいいから上で歌って。イコライザーで直すから」って言われてすごーい悔しかったんだって。(イコライザーでいじれるか! ってセルフツッコミ入れつつ/笑)で、犬の散歩しながら川原で練習したんだって。その成果を発揮する為にもリードギターをPANTHERにまかせたAnchangボーカルは、最初っから最後まで二井原さん(ラウドネスボーカル)ばり。素晴らしいの一言でした。まさかラストの英語台詞まで言うと思わなくってゾクゾクしたよ! でもって、後ろのドラムの人と、リードギターつとめた人と、こっそりシンセギターの人が、めっちゃ嬉しそうだったのが印象的でした。(苦笑)てか、HIMAWARI。なんであなたは。マシンガンズの曲でもそんなすんごい笑顔でドラムやってくんないのにって感じ(笑)。

「ちょっと説教臭いこと言います、すみません」と前置きしたAnchangが、新居浜の人で今回のチケットが取れなかった人がいるって話をした。でもまた来るから、その時来てくださいって。そう伝えてくださいって。んで。Anchangが、会場を笑いながら指さして。

「新居浜か!」
「おーー!!」
「そこも新居浜か!!」
「おーーー!!」
「全部新居浜か!!」
「おーーー!!」

ってね。やった。気持ちは新居浜地元民やったんよね。遠征組もね。それがステージ上にも伝わった感じがして嬉しかったです。最後の「AmericanZ」の後、ひとりづつ挨拶していって、Anchangはほんとに嬉しそうに会場見てました。頭かきつつ、でも言おうって顔して、

「……オレやっぱ新居浜好きや。愛してる。」

って。Anchangは新居浜を嫌ってたって聞いたことがあった。これは田舎に育つと誰もが一度は持つ感情だと思う。私もそうだもん。あんな田舎二度と帰らんとか、あそこにいたって何にも出来んとか、そうゆう意味での「嫌い」って感情持つことあると思う。けどねー、一度はそんな風に思った故郷を、でも「好きだな」って思える瞬間って絶対にあるんだ。Anchangの最後の一言を聞いた時、新居浜でライブ出来てよかったね、と心から思いました。
楽しかったなあ。なんていうのかなぁ、「ライブ」としては前日の広島の方が内容はよかったんだけど、新居浜は本当に楽しかった。お祭りを見た気分。お祭り独特の高揚感がずっとありました。終わった後、「祭りが終わったなぁ」って呟いたもんね。ああいう「特別」なライブが見れたのは本当によかったって思う。毎年なんかやってくれなくっていいんだけど、またいつか、新居浜でマシンガンズのライブが見れるといいなぁって思いました。

会場には、新居浜の太鼓祭り(10/16〜18)のいでたちの人もいて、本末転倒もいいところなんだけどライブがあんまりにも楽しかったので(笑)太鼓祭りを見に行きたくなった私でありました。



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