d a y s*
photo & text by tomoko

* 2002年05月19日(日)
 さそりの火


最近気づいたこと。
ベランダの真正面に夏の星座、さそり座がきてます。やけに赤い星があるなーと思ったらアンタレスでした。少し前までは冬のオリオンだったのにな。ギリシャ神話のさそりは、オリオンを殺したさそりだっけ。私はどうもさそり座っていうと宮澤賢治の「さそりの火」を思い出すけど。

いたちに追われたさそりが井戸に落ちた。
逃げないでいたちに食べられてあげたら、自分はいたちの空腹を癒してあげられたのに。
こんなちっぽけな命でも、誰かのためになれたらどれだけ幸せだったろう。
そう思ったさそりをかみさまが憐れんで(だっけ)その身を燃やし続けて、
さまようひとの足元を照らす天の星にしてあげた。

ってな話。

かみさまという存在は、最後まで見ているものだと私は思う。死ぬ時に後悔をしないようにしたかったら、自分でどうにかしなきゃいけない実生活でしょう。私は生温い環境が好きだし、めんどくさい人間関係は嫌いだし、方便だと言ってつく嘘が嫌いだし、逃げるものを追っかけるのもめんどうだし…ってほんと、どうしようもない感じなんだけどね。たまには最後まで逃げないで見届けてやりたいと思うこともあるのです。また逃げようとしていたことに気づいたので、ちょっと腰をすえてみます。私の意志がここにあるっていうのをたまには表明しないとね。

ケンカ腰。(自分に対して。)



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