| 2010年10月02日(土) |
『エニグマ』 『世界で一番パパが好き!』TV放映版 |
『エニグマ』Enigma 2001年/英=独=米 マイケル・アプテッド監督
ジェレミー・ノーザムが出演していることがわかって以来
ずっと見たいと思ってた。レンタル店で発見した時は小躍りした。
すごく密度の濃い作りだなあと思った。
だけど物語の芯がどこにあるのかイマイチわからない。
まるで『L.Aコンフィデンシャル』のダメバージョンのようだ。
戦時下のイギリス、暗号解読の職務に就く人々が大勢いて
国家に尽くしていた?こと、そしてその事実はつい最近まで
明らかにされていなかったことなどがラストの〆で感傷的に語られていた。
ということは、その辺りを物語のキーに据えているのだな。
にしたら、やはりブレていると思う。
ミーハースイッチonで見るぶんには目がハートになるが
ジェレミー・ノーザムが演じる人物だって
一体何者なのかがイマイチ伝わってこない。
ケイト・ウィンスレットやマシュー・マクファディン(『プライドと偏見』に出演してた人)など
面白い俳優さんが結構出演しているのにもったいない、という感じ。
『世界で一番パパが好き!』Jersey Girl TV放映版 2004年 ケヴィン・スミス監督
TV放映の映画をリアルタイムで見ることはまずないし
まして晩ごはんを食べながらなんて余計ないことだけど
BS-TBSだったか日テレだったか、フッと見た瞬間
気軽そうな印象だったので(事実そんな感じ)つい見てしまった。
こういう映画にあーだこーだ言う労力を使うのもどうかと思うが
登場人物の気持ちの変化に説得力を感じない、
物語の要である父娘との関係がもっと深く伝わってくるような表現があるべきところ、
修復不可能に思える(DVの関係で使うような)台詞のチョイスにダメだこりゃと思う。
そして何と言っても物語の着地方向が間違っていると思った。
何の物語なのかわかって作ってるんだよね、と問いたい気分。
むかっ腹さえ立った。
娘と息子の違いはあるけど、父子の物語ということで
『クレイマー、クレイマー』を思い出す。
『クレイマー、クレイマー』がどんなに素晴らしい映画だったか
そして演じていたダスティン・ホフマンやメリル・ストリープ(坊やも)らの
演技が素晴らしいものだったかを思う。
タイピングしているだけで胸にこみ上げてくる感じ。
時間を置いて『クレイマー、クレイマー』再見する。
『世界で一番パパが好き!』TV放映版を見た一番の意義はこれだったのかなあ。
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