白痴の人である善良で純粋無垢な亀田欽司(森雅之)と
どこか重苦しい闇を背負ったような赤間伝吉(三船敏郎)が
最後二人で一枚の毛布に包まっているシーンを見た時
眩暈のするような官能を覚えた。
それは明確に意図して表現されているものではなく
奥深いところにあるものを、私の解釈で感受したような感覚だ。
作品を見た後、シナリオ本を読んでみたのだが、
白痴の人(善良な人)をめぐる、恋愛物語をベースにした
人間の愛憎、崩壊が描かれている作品の中の
亀田欽司と赤間伝吉二人の関係にやはり濃密な機微を感じた。
またそういう解釈を許す深さがあると思った。
許す者と許される者、崇高な宗教観と内包された性。
黒澤明監督の表現が少しわかったと(勝手に)思った。
ドストエフスキーの原作を読むと
また感じ方や見方は違ってくるかもしれない。
だけど単行本で1400ページもあるらしい。
1400ページ・・・これも眩暈。
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