★神主の遠吠え日記☆

2007年01月10日(水) 恥かしいという言葉は死語?

“人の振り見て我が振り直せ”ですね。
「親の顔が見てみたい」ってのはもう古いんですかね?
悪いのは家庭教育?学校教育?

《産経ウェブ引用開始》
【溶けゆく日本人】 “自己中”マナー
電車は自分の部屋?
 雑多な人々が時間を共有する電車内の狭小な空間は、現代社会の1つの縮図なのだろう。
 人目もはばからず抱擁(ほうよう)する男女、朝食代わりのパンをほおばる若者、お年寄りを平気で立たせる人々…。通底するのは「自分本位」という4文字。電車内で化粧をする女性を「僕はぜんぜん気にならない」「自己中(じこちゅう)でいこう」と自著の中で認(したた)めたのは堀江貴文被告だが、そこに「公共意識」や「思い遣(や)り」の文字はない。自分が気にならないことを、心底気になる人が実は数多(あまた)いる、そんなことは少なくないのだ。
 事件は一昨年、東京都渋谷区の東京メトロ広尾駅で起きた。あらましは、こうだ。
 4月27日午前11時35分ごろ、広尾駅ホーム上のベンチ。無職女性(65)から「こんなところで化粧をするんじゃないわよ」と注意された飲食店の女性従業員(22)が、背後から無職女性の肩を揺さぶってふらつかせ、入線してきた電車の先頭車両に接触させて、胸や腕の骨を折る重傷を負わせた。
 「化粧用のスポンジで汗をふいていただけ。本当は化粧をしていないと言おうとした」。傷害の疑いで警視庁広尾署に逮捕された女性従業員はこう供述したという。
 駅のホームや列車内での化粧の是非には、世代間で意識の差がある。
 ポーラ文化研究所が平成12年に行ったアンケート調査を基にまとめた「おしゃれ白書」によると、電車の中での他人の化粧が「気になる」という人は79%で、「気にならない」の13%を大きく上回った。ただ、年代別でみると、ほぼ30代を境に若い世代に「気にならない」という回答が目に立つようになる。
 「気にならない」にも首を傾(かし)げざるを得ないが、それよりも増して、8割近く「気になる」人がいるということを「自己中でいこう」と意に介さなくなっているのではないか、そこに日本社会を蝕(むしば)む問題の根深さがある。
                 ◇◆◇
 「うちの息子が車掌に注意されたそうだが、客を怒鳴るとは何事か」
 これは、列車内の床に座り込んでいるのを車掌に注意された男子高校生の親から、JR北海道の担当者に実際にかかってきた電話の内容だ。
 同社は、列車内や駅ホームの床に座り込む「ジベタリアン」の高校生が減らず、頭を悩ましている。床(地べた)にベタッと座るからジベタリアン。道内の列車には、防寒対策で乗降扉前にデッキと呼ばれる客室と仕切られたスペースがある。ここに高校生が座り込み、他の乗客の乗降を妨げることが問題化しているのだ。
 同社は、学校と警察と合同で、通学列車に乗り込んでの「乗車マナー添乗指導」を11年秋から年に2回、定期的に行っている。昨秋は延べ50本の列車内で約600人を注意。このうち約430人が座り込みで、大半が義務教育を終えた高校生だった。
 ラッシュ時に列車内が猛烈に混雑する首都圏では考えられないが、他のJRも地方路線では同様の光景がみられるという。同社お客様サービス室長の武田茂さんは「運転本数が少ない路線ではホームの端に座り込み、足を線路の上に投げ出す高校生もいて、列車が緊急停止したケースもある」と話す。
 高校生は、なぜ座り込むのだろう。添乗指導の際、高校生に直接問いかけたところ、「立っているのが疲れる」「席が空いていない」など、ごく単純な理由が大半だったという。「注意すればそのときはやめるが、目が届かなくなると、また座り込むので、イタチごっこ」。武田さんのため息は深く、そして重い。
                 ◇◆◇
 京王電鉄(東京)は、公募による「マナー川柳」を通じ、車内のマナーに関心を持ってもらう取り組みを5年以上、続けている。沿線の幼稚園や小学校に運転士や車掌が出向き、交通安全指導と合わせてマナーについての講義を行う試みも12年以上、続けている。
 こうした取り組みによる効果は出ているのか。同社広報部は「効果を数値で表すのは難しい。ただ、お客さまに快適に利用していただくためには、費用や労力がかかっても地道に取り組んでいきたい」とする。裏を返せば、「やらざるを得ない」のが実情だ。
 日本民営鉄道協会のアンケート調査「駅と電車内の迷惑行為ランキング」(今年度)によると、「駅や電車内でのマナーは改善されたと思うか」との質問に、31・2%(昨年度24・7%)が「以前より悪化した」と回答した。
 鉄道事業各社は啓発ポスターのほか、車内・駅放送で利用者にマナーの向上を呼びかけているが、東京メトロの関係者は、対処の難しさを、このように指摘した。「化粧や飲食などの行為は実害が分かりにくい。放送であれもこれも注意しては、逆に『うるさい』『くどい』という苦情にもなりかねない」
 実害がなければ放っておく? 苦情が出そうな注意はできない? こんな世相を示す疑問とともに浮き上がるのが、交通機関がマナーの向上を呼びかけなければならないという惨状。モラル破壊の病巣がある。
(頼永博朗)
 【メモ】京王電鉄が公募している「マナー川柳」の最優秀作品(一部)は次の通り。
 ・自己チューが 車チューで携帯 通話チュー
 ・カラコロと 空き缶車内を 一人旅
 ・寝てるふり 本を読むふり 知らんぷり
 ・良心と 一緒にポイと 捨てるゴミ
 ・終わったと ホッとしたら 次の曲
 ・ドア付近 てこでも動かぬ おじぞうさん
《引用終了》


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