株券であらず、歌舞研。 略さずいくと、歌舞伎・舞踊研究会。 私が大学時代入っていた部活です。 日舞はもっと前からやっていたけど、常磐津を始めるきっかけはこの部活と言っていいでしょう。
まず、部活に入ると夏休みまで「絵本太閤記十段目」というものをやります。 先輩方に、一対一で台詞を教えていただきます。 なんで、この「太十」なのかというと、色々な年齢の色々なキャラが出てくるからです。 夏休みは、夏合宿で顧問の先生にこの「太十」をもう一度一から教わります。基本2時間は正座しっぱなし(泣) 顧問の先生は、「歌舞研」出身。演劇学科劇作コースの先生で、「四谷怪談」を長年研究してらっしゃいます。はっきり言って・・・めちゃうまいです!!歌舞伎が! 11月初め。日芸の文化祭、芸祭初日に中講堂という演劇学科が普段使っている舞台で花道を設置して、本格的に歌舞伎を上演します。 一年は「伊勢音頭恋寝刃 古市油屋の場」の2時間ほぼ座りっぱなしの仲居衆の1人 二年は「妹背山婦女庭訓 三笠山御殿の場」の最後5分出てくる花四天の1人。 一年二年は、端役ですな。 そして三年になると、主役がもらえるわけです。 「新版歌祭文 野崎村の場」で、油屋娘お染、という役をやりました。 野崎村のストーリーは・・・ちょっと省略させてください。 また、今度書きます。 歌舞伎研究会の稽古は、45日間と決まっています。それ以下でもそれ以上でもだめだというのが先生のお話。 毎日毎日授業が終わってから稽古します。 正直、しんどい。 先生怖いし、観に来てくださるOBOGも怖いし(笑) 終わったあとは、ほぼ毎日飲みに行きます。 飲み二ケーションですね。 本番前になると、アル中です(笑) でもね、すっごくいい経験したと思ってます。 日芸入って良かったな、って思えるのはこの部活に入ってたからだと思う。 歌舞伎って、型だと思っている方多いですよね。 確かに、決まりごとや型は外せないんだけど・・・。 日芸歌舞伎はそうじゃない。 プロのビデオを観てまねっこするんじゃなくて、自分達で台本を読んでそこから芝居を作ってくの。 言い回しが歌舞伎だろうと、着ている格好が現代と違うだろうと、芝居は一緒なんだと、教えてもらいました。 先生に一番怒られるのは「わかりきった芝居をするな」ということ。 それじゃあただ言葉をつらつら言ってるだけになっちゃうから。 芝居の中でほんとに生きなきゃいけないのよね。 あと「行間を読め」と言われます。 台詞がない時こそ、役の気持ちがわかるということ。 卒業してからも、毎年見に行ってます。 で、やっぱり全員芝居の中で生きようとしてました。 やっぱり最高!!と感じました。 あと3日で今年の舞台は本番を迎えます。 なんでか、本番になるとできなかったところができちゃうんだよね。 45日間、蓄積されたものが一気に溢れ出すのだ! 終わったら飲み会!! 私は三年の時に、飲み会で号泣しました(笑)
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