| 2026年02月08日(日) |
【昔】吉原2(中編) |
「お金は女の子に渡して」
そう言うと、戸惑う俺らをよそにおっさんが一階の部屋のドアをノックした。 すぐにドアが開いた。 中には下着姿の少し太めのお姉さんが立っていた。 「いらっしゃいませ。よろしくお願いします」 そう言って、深々と頭を下げた。
「どっちが入る?」 おっさんが言った。 俺らは一歩二歩、後ずさりした。 ビビった。
俺らは顔を見合わせた。 後輩Mも入る気はなさそうだ。 「うちら二人ともスレンダーな女性が好きなんです…」 お姉さんには聞こえないようにそっとおっさんに言った。
「なんだよ、もう!今日は混んでんだよ!せっかく優先してやってるのに…次に行くぞ!」 とすごまれた。 怖くなった…
「逃げよう…」 俺とMはこっそり打ち合わせをした。
前を歩いていたおっさんが角を曲がった。 その瞬間、俺らは顔を見合わせうなずき、振り向いて逆方向に走り始めた。 全力疾走だ。 「おい!!」 おっさんの声が聞こえた。 マジでビビッた…
俺らは繁華街の方に向い走った。 そして、一番手前にソープ界では有名なチェーン店を見つけた。 チェーン店なら安心! 俺の判断で二人はその店に飛び込んだ。
「どうしたんですか?」 受付のお兄さんに声を掛けられた。
俺らは事の顛末をお兄さんに話した。 「悪質な声掛けですね。 吉原では店の前から離れて声掛けしちゃいけないルールがあるんです。 それを破ってるような店には行かないほうがいいですよ」 そんなルール知らんし… お兄さんは親切に教えてくれた。
「あと、今日は日曜ですけど、比較的空いてます」 え?! そうなんだ… じゃあきっと、あの電話も嘘だったんだろうな…
写真指名があったかどうかは覚えてない… 待合室でMとしゃべってたら、割とすぐに呼ばれた。 ふぅ…
俺はまず、とにかく汗を流したかった。 普通に風呂に入りたかったのだ。 本当にお風呂屋さんの扱い(笑)
部屋に入った。 「よろしくお願いしますね」 笑顔の20代半ばくらいの女の子だった。
か、かわいい… 大当たりだった。 逃げて来て本当に良かった…
まだ運は残っているようだった。
|