月に舞う桜
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2025年01月31日(金) |
2025年1月の読書 |
◆合計12冊 1. ウィルキー・コリンズ『ノー・ネーム(上)』 2. ウィルキー・コリンズ『ノー・ネーム(中)』 3. ウィルキー・コリンズ『ノー・ネーム(下)』 4. 遠田潤子『廃墟の白墨』 5. 東野圭吾『黒笑小説』 6. アマルティア・セン『正義のアイデア』 7. モートン・ルー『ザ・ウェーブ』新版 8. 江國香織『彼女たちの場合は(上)』 9. 江國香織『彼女たちの場合は(下)』 10. 綾辻行人『迷路館の殺人』新装改訂版 11. 青木理『時代の反逆者たち』 12. マーティン・エイミス『関心領域』
去年読んだアマルティア・センの『不平等の再検討』に続き、『正義のアイデア』もわりと読みやすくて面白かった。私はロールズが好きだけど、センはロールズの功績を最大限認めつつ、批判すべき点は鋭く批判して超えていこうとしているのが良い。完全な正義を目指すのではなく、明らかに存在している不正義をできる限り取り除こうとする視点に、ハッとさせられた。
『関心領域』は映画を観る前に原作をと思って読んだが、おそらく映画は原作とはだいぶ違うのかもしれない。 モートン・ルーの『ザ・ウェーブ』も非常に良かった。実話をもとにしているらしいので、上位者(教師)のちょっとした言葉で学校中がいとも簡単に全体主義に陥ってしまう過程が、リアリティと恐怖を伴って感じられた。
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