無知であることは罪ではないが、大人がわざと無知のままでいることは、大いなる罪だ。この社会には、ひどいことが山のようにある。私は、そのひどいことの、ほんの一部しか知らない。それでも、ときどき、社会のひどさに打ちのめされ、そんな社会で生き続けるのが嫌になってしまう。だが、知らなければならない。わざと知らずにいることは、山のようなひどいことに加担することでもあるから。
© 2005 Sakurai Yuzuki