月に舞う桜

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2010年05月17日(月) なんかもうむり、って思ったけど

誰にでも、絶対に言われたくない言葉や、そんなに親しくもない他人に土足で踏み込まれたくない大切な大切なもの、というのがあるはずだ。
先週金曜日、ある人が私の侵されたくない領域にどかどか入り込み、言ってはいけない言葉を発してしまった。
たった一言で、「苦手」や「嫌い」を一気に飛び越えて「許せない」になってしまう私は、やはり人間が小さいんだろうと思ったけれど、どうにも無理だった。
とても大切なものを、冒涜されたから。

その相手は、仕事でどうしても関わらなければならない人で、もっと言えば、私が仕事を教えている人で、だから「こいつ、絶対許さねー!」と思うと同時に「こりゃ困った」となったのだった。
個人的な好き嫌いの感情は、仕事に持ち込むべきではない。持ち込む人が多々いる職場なので、なおさら自戒を込めてそう思うし、私はできる限り持ち込んでいないつもりだ。
だけど、あまりにも許せなくて、家に帰っても思い出すと子供みたいにわーわー泣けてくるくらい悔しかったので、これから仕事していく上で自分を律することができるだろうか? と心配になった。
私が仕事中も嫌いオーラを発して相手が不快な気分になるのは、私としてはまったく構わないんだけど(むしろ不快にさせてみたい)、周囲の人に対して申し訳なさすぎるので、自分の心を凍らせてでも踏ん張らなきゃいけない。

あーどうしよ、と悶々としながら週末を過ごし、そして今日。
私、頑張った!
見事に大人の対応をした(と思う)。
ちゃんと他の人と分け隔てなく優しく教えることができたし、注意するときも口調がきつくならなかった。
何より、大人の対応を心掛けて実践しても自分自身にあまり負担がかかっていなかったから、安心した。

そうそう、昨日は久しぶりに20年来の親友2人とみなとみらいに出かけて、ご飯を食べた。
気の置けない彼女たちとおしゃべりして、気分が晴れたのかもしれないな。
「新人が私の逆鱗に触れた事件」については、人に話すために思い出すだけでまた泣いてしまいそうだから話さなかったけれど、どうでもいい話をたくさんしてたら、いろんな肩書きを全部はぎ取って素の私に戻れる場所がちゃんとあるんだって実感できて、気持ちが落ち着いた。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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