月に舞う桜

前日目次翌日


2009年09月20日(日) 職人の手際の良さに惚れる。

先月の大阪旅行でお好み焼きを食べ損ねたので、大阪でわりと有名なお好み焼き屋さんの系列店に母と二人で行ってきた。
カウンター席に通されると、鉄板を挟んだ向かいには二人の男性コックさんがいた。向かって左側の人が主にお好み焼きを作り、右側の人はお好み焼き以外のメニュー(焼きそばやサイコロステーキや、とんぺい焼きなど)を焼いていた。
カウンター席だけでなくテーブル席の注文もその鉄板で焼いているため、二人は大忙し。注文票を横目で確認しながら、次々と焼いていく。
鉄板の隅できのこや人参に火を通す間、牛肉をサイコロ状に切って焼き、さらに空いているスペースで焼きそばと野菜を和えていく(ちなみに、これは全て別々のメニューに仕上がる)。一瞬たりとも手を休めることがなく、惚れ惚れするくらい調理が早いのだ。
その手際の良さに、私も母も思わず見とれてしまった。目の前で出来上がっていくのが自分たちの注文したものじゃなくても、目が離せずにじっと見つめていた。あんまり凝視していたから、傍から見たら取って食うんじゃないかと思われたかも。
私たちの目に見える手の動きよりも、彼らの頭の中はもっとフル回転なんだろうな。AとBの注文が来ているから、まずAのあの作業をやって、そのあとBをやって、その間にAがここまで仕上がるから……と、瞬時に計算しなきゃいけない。

あぁ、やっぱり職人さんって素敵だわ!
何かものを作る仕事をしているときの男の人は、めっちゃ恰好良い。

最初はテーブル席の方が良いなと思っていたけれど、目の前で調理技を見ることができたおかげで、お好み焼きが出てくるまでの待ち時間も全然退屈しなかった。
肝心のお好み焼きは、ジューシーで、ほどよく軟らかくふわふわなんだけど食べ応えがあって、とっても美味しかった。
私はミックス焼き(豚肉、牛肉、イカ、海老)を、母は海鮮焼き(イカ、海老、タコ、貝柱)を注文した。
具だくさんなので、お好み焼き一枚でもお腹いっぱいになった。生地自体も美味しいけど、具の一つ一つが良い味を出していた。豚肉はちょっぴりカリカリ、イカは大きめに切ってあっても簡単に噛み切れるくらいやわらかい。
今までお好み焼きにはマヨネーズをかけない派だったけど、今日食べたのはマヨネーズが良く効いていて、見方が変わった。たぶんお店の特製だろうと思われるマヨネーズが、お好み焼き全体をまろやかにしていて、でも、味がしつこくないから重くならないのだ。
そう言えば、マヨネーズを細い線でお好み焼きにぴゃーっとかける技、あれもすごいよなあ。


桜井弓月 |TwitterFacebook


My追加

© 2005 Sakurai Yuzuki