月に舞う桜

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2009年05月24日(日) 伊豆旅行1日目

小学校時代からの親友2人と、1泊2日で伊豆の今井浜へ旅行した。
朝からあいにくの雨で、ちょうど高速を走っているときはかなり強く降っていた。運転していた友達は大変だったろうと思う。
東名の1キロほどの事故渋滞以外は全く混んでおらず、スムーズに伊豆まで辿り着いた。

途中、伊東の道の駅でトイレ休憩を挟み、それからさらに南へ。
ホテルの手前に見つけたお蕎麦屋さんで、昼食を取った。
私は天ざるを頼んだ。お蕎麦は細め。本当は少し太めでしっかりしたお蕎麦が好きなのだけど、ここのお蕎麦はなかなか美味しかった。なんだ、細麺も案外いけるじゃん、と見直した。
天ぷらも、海老に茄子に大葉にマイタケ、そしてキスと、私の好きなものばかりで上機嫌。
お蕎麦を食べている間に雨は上がり、空が明るくなってきた。このあとはホテルへ行ってエステ、それからちょっと休んで夕食。特に観光の予定はないから雨だろうが晴れだろうがあまり関係はないけれど、晴れるとやっぱり嬉しい。

ホテルに着いたのは、ちょうどチェックイン可能になる2時頃だった。
部屋の窓からは一面に海が見渡せて、窓を開けるとザザザと波の音がよく聞こえた。3人とも、このオーシャンビューが気に入った。
室内を車椅子で動き回るには問題なかったけれど、何と言っても洗面台が使いづらかった……使いづらいと言うか、一人じゃ使えない。ま、バリアフリールームじゃないから仕方がないか。

荷物整理して少し休んだあと、ホテル内のエステへ。
今回の旅行、一番の目的はこのエステなのだ。ちょっと贅沢に、癒しの旅。ホテルを決めるときも、エステ付きの宿泊プランがあるところを第一条件にした。
照明を落とし、ゆったりとした音楽が流れる中で、たっぷり100分のアロママッサージを受けた。
事前のカウンセリングでアロマオイルの香りをいくつか提案され、その中からほんのり甘いラベンダーを選んでベースにしてもらった。
まずは肩から背中、腰にかけてゆったりマッサージ。それから頭と足を20分ずつ。新陳代謝が良くなってお腹が鳴ってしまったり、あまりの気持ち良さにうとうとしたり。
暗い部屋と心地よい音楽と、アロマの香り、人の手の温かさに包まれて、心身ともにリラックス。
仰向けになったとき、首の下から手を入れられて、頭に向かって強めに押してくれた。それが一番気持ち良かった。
足の先が冷たいと言われた。確かに足は冷えやすいけれど、今日はそれほどでもないと思っていた。どうやら、自覚している以上に足が冷えているらしい。足が冷たいことに慣れてしまっているのだろう、とのこと。
足の裏を押さえられたときは、結構痛かった。あとで「足の裏、痛くなかった?」と友達に聞いたら、2人とも「そうでもなかったよ」と言う。私、胃腸かどこか悪いのかしら。
マッサージが終わると、頭がぼーっとしていた。サービスのハーブティーを飲みながら、体と脳を少しずつ覚醒させていく。
極上の時間だった。週に1度くらい、こんな贅沢なひとときがあったら良いのに。

夜、バーでウェルカムドリンク(3人とも、梅酒をオレンジで割ったオリジナルカクテルにした)を飲んだあと、和食レストランで夕食。
2食付きの宿泊プランで、夕食はコース料理が決まっていた。
私たちは窓際の席に通された。レストランの外は、マリーゴールドの咲いた庭。そしてそのすぐ向こうは海だった。
メニューは、一口サイズの前菜が5,6品、鯛と大根と人参とズッキーニのお吸い物、マグロと太刀魚とマンボウとハマチの刺身、野菜の煮物、金目鯛の煮付け、海老真丈、ご飯と赤出汁。そして、デザートはニューサマーオレンジのゼリー。
マンボウのお刺身は初めて食べた。コリコリしていて、味はホタテに似ている。
中でも、ニューサマーオレンジのゼリーは格別だった。ガラスの器に、かき氷みたいに細かく砕いた氷が敷き詰められ、そこにオレンジが埋まっている。中をくり抜いたオレンジの皮が容器になっていて、ゼリーがたっぷり入っていた。
ニューサマーオレンジは普通のオレンジほど味が濃くなく、さわやかな風味。グレープフルーツのような苦味もなくて食べやすい。氷に包まれているから冷え冷え感が失われず、最後の一口まで気持ちよく食べられた。

夜は長い。ホテルの売店で買ったお菓子をお供に、女の子のおしゃべりタイム。
「結婚相手の条件は?」なんて話題で盛り上がり、ベッドに入ったのは夜中の2時だった。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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