月に舞う桜

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2007年12月30日(日) ここへきて、今年最大の贅沢

友達と、忘年会を兼ねたランチに出かけた。
なんと友達が、ミシュラン東京版で二つ星を獲得したレストランを予約してくれた。東京日本橋にある「サンパウ」というスペイン料理のお店だ。
スペイン料理はあまり食べたことがなくて、パエリアくらいしか思いつかない私。その上ミシュランに載っているお店ともなれば、さらに縁遠い。こんな機会がないと、星つき店なんて一生行かないかもしれない。友達よ、あれこれ調べて予約をゲットしてくれてありがとう!
今日は、一年間頑張った自分へのご褒美。

東京駅からお店まで歩く間、外は台風かと思うほどの突風が吹き荒れていた。さ、寒い……。
お店に入るとコートを預かってくれるのだけれど、これがちょっとした落とし穴だった。食事をするところは一つ上のフロアにあるので、エレベーターを使わないといけないが、エレベーターは一度お店の外に出て回りこんだところにある。
そうとは知らず、喜んでコートを預ける私。コートの下は半袖……。ほんのちょっとの時間だけど、半袖で外に出ましたがな。
エレベーターが建物の中にあるのがベストだけど、そうでなければテーブルについてからコートを預かってくれるといいのに。せめて、「一度外へ出ますが、こちらでお預かりしてよろしいですか?」と確認してくれるとか。
そこら辺が、唯一の難点だったなぁ。

本日のメニュー↓
・サングリア(アルコールなし)
・4つの小さな料理(栗のスープ、真鯛のグリル、イノシシのミートボール、ピスタチオか何かをマジパンで包んだもの)
・前菜・・・アンコウとキノコ
・魚料理・・・ヒラメのムニエル、ヒヨコマメのスープ仕立て
・肉料理・・・イベリコ豚のステーキ、(たぶん)ビネガーソース
・デザート
・パン数種類
・コーヒー

スペインの本店のシェフは女性だそうな。そんなところは、ちょっと親近感湧いたりして。
本場スペインに倣って、ランチと言えど3時間かけてゆっくり味わう。初めは「ランチに3時間って、どうよ!?」と思っていたけれど、コースが全部終わって時計を確認したら、本当にそれだけの時間が経っていた。3時間なんて、あっと言う間だ。1年の締めくくりに、贅沢な時間を過ごさせてもらった。
で、さすがミシュラン、ランチでは払ったことのないような金額を払った。でも、その分サービスが行き届いているし、少量の料理がたくさん出てきて嬉しかった。
私が脚の長いグラスに入ったサングリアを飲みにくそうにしていたら、ウイスキーグラスに新しく注いで持って来てくれた。
イベリコ豚が一口サイズに切ってあったのは、私のためにしてくれた特別サービスだろうと思う。私のお皿だけ切ってあると特別扱いしている感じになるので、さり気ない心遣いで友達の分も同じように切って出したのかもしれない。

上のメニューは、思い出せる限りで「だいたいこんな感じ」と書いてみた。きちんとした名前なんて、難しくて覚えていない。料理については一通り説明してくれたものの、あまり理解できず、実際に食べてみても何をどうしてあるのか分からないのだ。私はただ、「おいしいか、おいしくないか」を判断するだけ。
ただ、魚料理のヒラメはテーブルでヒヨコマメスープをかけてくれたので、よく覚えている。
イノシシとアンコウは初めて食べた。
イベリコ豚は驚くほど軟らかくて、口に入れるとすぐなくなってしまう。一般庶民の私は今まで「イベリコ豚より黒豚のほうがおいしい!」と思っていたけれど、今日のランチで「本気出したイベリコはすげーよ!」と見事に手の平を返したのであった。
ヒラメとイベリコ豚が一番おいしかったなぁ。ヒラメは、皮目が程よいパリパリ感で。

料理にも増して、デザートがすごかった。
まず、赤ワインに漬けた梨のゼリーにバニラソースをかけたもの(これも、ソースはテーブルでかけてくれる)が出た。喉ごし爽やか、シナモンの香りが梨に合っていた。
これを食べ終えたところで、「もう終わりだろうけど、そう言えばコーヒーが出てないなぁ」と思った。
ところが、これで終わりなんて大間違いで、そのあと一口サイズのデザートが10種類も出てきたのだ。長方形の器に二人分のデザートが並べられて出てきたときは、嬉しいながらもちょっと唖然とした。
写真を撮ればよかったと気づいたのは、すでに3つ4つ食べ終えたあとだった。残念。本当に残念。
10種類の中でも印象的だったのは、バラのフラン。口に入れた瞬間、バラの香りがふわーっと広がって、ちょっとしたお姫様気分。

全体的に上品で、素材を生かした味だった。付け合せの野菜は、しっかり味をつけるというより、火を通しただけのものがほとんどだったし。
だから、お腹いっぱいにはなったけれど、決してもたれる感じではなく、心地よい満腹感だった。デザートもあんなに食べたのに、甘くないから嫌にならない。

お店を出ると、道路が濡れていた。贅沢なランチを堪能している間に雨が降って、やんだらしい。改めて3時間という時間の長さを感じた。
相変わらず寒かったけれど、強風はおさまり、雨雲も消えて青空が覗いていた。
私たちは東京駅を丸の内側に抜け、新丸ビルのお店を見て回った。既にセールが始まっているお店もあったけれど、今日はそれほど本気で物色しないようにした。そごう冬市の案内が来ていたから、年明けに行こうと思っているのだ。それまで、お財布の紐はかたく締めておかなくちゃ。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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