月に舞う桜
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以前にも書いたことがあるかもしれないけれど、ときどき発作のように、部屋や身の回りを猛烈に整理したくなる。 自分の名誉のために言っておくと、普段の部屋が散らかっていたり汚かったりする、というわけではない。普段からそれなりに整理整頓されてはいるのだけど、本棚や引き出しの奥などを徹底的に片付けたくなるのだ。 昨日の午後、その発作が起きた。 私にとって、「整理する」とは「捨てる」とイコールらしい。ずいぶん長いこと使っていないものや目に触れてさえいなかったものを、とにかくどんどん捨てる。そのまま捨てるのが憚られるようなものは、シュレッダーにかける。 この前300円ショップで買ったシュレッダーは、なかなか活躍してくれる。ハンドルをぐるぐる回して、じゃきじゃき裁断していく作業は、病み付きになりそうだ。
整理した結果、3年くらい前に買った4℃のシルバーネックレスの証書がないことに気付いた。前回か前々回の発作のとき、勢いで捨ててしまったらしい。
机の奥の方をひっくり返していたら、高校〜大学の頃に書いた詩のような日記のようなものが出てきた。 どれもこれも、かなりイタイ。でも、イタイということは、当時の私が抱いていた剥き出しの感情が表れているからこそだ。だから、恥ずかしさのあまり葬り去りたいのを堪えて、そのノートやルーズリーフを大切に取っておくことにした。 それが、過去の自分を認めることだと思うから。 痛々しいほどの怒りや悲しみや憎しみや恋い焦がれる気持ちを抱えながら、私は生きてきたのだ。きっと、書くことで自分を守ってきたのだろう。
えらかったよ、ちゃんと生きてきて。
しかし……。高校や大学時代でもあれだけイタイのだから、中学の頃に書きなぐったものなんて、もう目も当てられないんだろうなぁ。
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