月に舞う桜
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友達と忘年会で、有楽町に行く。 さすが年の瀬、忘年会シーズンだけあって、人がわんさかいた。 豆腐と牛タンが売りの居酒屋には「牛タンコロッケ」なるものがあり、その贅沢な牛タンの使いっぷりに驚いた私たちは、勝手にメニュー名を変えてずっと「コロッケにしちゃった牛タン」と言っていた。 (豆腐と牛タンが売りなのに、私たちの目当ては鶏のちゃんこ鍋で、しかも諸事情で豚のハリハリ鍋を食べる結果になった) あれこれ注文しては、空いた皿がテーブルの上に所狭しと増えていく…。 皿を片付けない主義の店なのかは知らないけれど、とにかく私たちの食べた結果が如実にテーブルに現れているので、「これだけ食べましたって自慢してるみたいじゃんねぇ」と苦笑し合った。 程よくお腹がいっぱいになったところで、甘いものと温かい飲み物を求めてスタバへ。 スタバというところは、何を頼んだものか、いつも迷ってしまう。そこがいいところなんだろう。 キャラメルマキアートで少しばかり舌を焼きながら、「私はいつからこんなものを飲めるようになったのだろう」と思った。 コーヒーと言えば、砂糖を入れただけの単純なものしか飲めなかったのに。 食べられる・飲めるレパートリーに甘いものが増えることの方が、苦いものに傾倒するよりはよほど幸福なことだと思う。 必ずしも健康とは言えないかもしれないけれど、健全で幸福なことだ。
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