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2001年03月30日(金) |
(fake 004 セント・デニス・ザンテ勲章の真実) |
-------------------------------------------------------------------------------- 検証1(教団の説明する勲章の来歴について)
検証2(教団の説明する勲章の名誉について)
検証3(教団の主張する受章理由について)
検証4(受章者の社会的評価について)
まとめ
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検証1(教団の説明する勲章の来歴について)
書証1において教団は物証1、セント・デニス・ザンテ勲章を 「聖者イエスの存命中に制定された勲章」であると説明しており、 書証2においては 「西暦三十四年に、ギリシャのザンデ島で、功績者にナイト(騎士)の称号を贈ったことから始まったもの」と説明しています。
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では、物証1の勲章が教団の主張するような来歴を持つものであるか検証します。
西暦三十四年にイエスが生きていたかどうか(AD30年前後没)は別として、当時キリスト教は邪教でありイエスは犯罪者でした。イエスとともに殉教した使徒にもデニスなる人物は存在しませんでした。そんな時代に聖人の名を冠する勲章が制定されているとは考えられません。キリスト教が認められていない以上キリスト教の聖人が出現する筈がないからです。
また、聖人とは「カトリックや東方正教会において、殉教者や特に信仰にすぐれた信徒で教皇により列聖されたもの(広辞苑 第五版)」をいい、ローマ法王によって列聖され聖人の序列に加えられるものです。ローマ法王庁の成立年代は西暦349年にヴァチカンの丘の上に聖ピエトロ聖堂が建設された時から始まっており、西暦34年には聖人の列聖をするローマ法王庁すら存在していませんでした。
また、世界初の勲章は 豆知識その81 世界初の勲章は、1219年デンマークで制定された「ダネブログ勲章」である。 http://www.d3.dion.ne.jp/~kchatani/mametisiki.htm 豆知泉 No.0828 ☆世界初の勲章は、1219年デンマークで制定された「ダネブログ勲章」。 http://www13.big.or.jp/~msk/mametisen/mame0083.html
勲章はゲルマン人の大移動が終わって中世(5世紀以降)になってからの話。その後ゲルマン人がヨーロッパ全域に王国を興し絶対王制が確立してから国王が与えたものです。従って、デンマークの勲章が最古のものであることは、ヨーロッパで最も古い王朝がデンマーク王家であることと符合します。 従って、歴史的事実として西暦34年には勲章は存在していませんでした。
西暦34年という年号は、光玉氏の生まれた明治34年と教団の立教の年である昭和34年に掛けて、教団が人為的に設定した年号ではないかと思われます。
また、ナイトの称号ですが古代ローマには「騎士階級」というものが共和国時代から有りましたが、これは世襲身分(貴族・騎士・平民)であって、勲位とは無関係のものです。
また、この勲章は、書証2で騎士道精神を表すものとされていますが騎士道精神も中世になってからの話です。
また、ナイトの称号ですがイギリスでは準男爵(サー)と呼ばれ英国が認めた一代限りの貴族です。最近では、ポール・マッカートニーがサーになりました。爵位は英国王室のように歴史と伝統ある王家によって叙爵されてこそ意味を持つものであり、民間団体の与える爵位など全く意味がありません。
以上の根拠から、教団の主張する物証1の勲章の来歴に関する以上の記述は事実に反するものと思います。
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検証2(教団の説明する勲章の名誉について)
物証1、セント・デニス・ザンテ勲章を教団では、 書証1において 「世界的功労者に贈られる」と説明し 書証2においては 「世界第一級の功績者に贈られた権威ある称号ならびに勲章である」と説明し、 書証5においては 「世界的な文化栄誉」と説明されています。
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では、物証1の勲章はそのような名誉のある勲章なのか検証します。
この点、 The Sovereign Order of the Knights of Saint Dennis of Zante:
Originally founded by the notorious "Count" Pericles Voultsos, this is now apparently run by "H.S.H. Count Thomas JohnTaglianetti". This Order claims among its members former President George Bush, yet another example of how these groups send their award to a prominent individual and then claim him for a member. It is closely associated with a Mr Lowell Barker, who calls himself Bishop Mikhail of the Ukranian Orthodox Church.
セント・デニス・ザンテ勲章(ザンテ・聖デニス・ギリシャ勲章): この勲章は、かの悪名高い(自称?)「伯爵」であるPericles Voultsosによって作られ、現在は,Thomas John Taglianetti (HSH)伯爵によって運営されている。この勲章は、元アメリカ大統領のジョージ・ブッシュ氏もその受賞者の1人だとされているが、この勲章は有名な人物に送りつけられ、受賞者だとされているだけである。この勲章は、ウクライナの正統派教会の司教であると自称しているLowell Barker氏と深い関係がある。
http://www.chivalricorders.org/orders/self-styled/slfstlod.htm
また、 The Italian Ministry of Foreign Affairs issued in 1953 a long but not exhaustive list of such illegitimate orders. This list is apparently updated from time to time. Here it is, copied from an editorial in Hidalguia (no. 177, 1983). Saint-Denis de Zanthe (ordre souverain grec de)
イタリア外務省は、1953年に、そのような非合法な勲章について、長いけれども完全ではないリストを発行した。このリストは何度も更新されている。ここにあるものは、”Hidalguia”(1983年177号)において編集されたもののコピーである。
→リストの中に、セント・デニス・ザンテ勲章がある。 http://www.chivalricorders.org/orders/self-styled/slfstlod.htm
以上の、真光とは無関係な「偽りの名誉」を告発するサイトに、セルフスタイルドオーダー(自称勲章)として掲載されています。このようなニセ勲章は悪徳商法や詐欺の恰好の道具となる危険があることから「偽りの名誉」として、騙されないように警告するためにリストアップされているのです。
真光の批判HPである「暴かれた真光日本語版」ではこの勲章について、 この勲章は"Self-styled order(セルフスタイルドオーダー:自称勲章)"と呼ばれる私的に作られたものであり、かの悪名高い伯爵である Pericles Voultsos によって1940年代ないし1950年代につくられ、彼によってたくさんばらまかれた。イタリア政府は1953年に信用できない勲章のリストを作り、この勲章もそのリストの中に入っているものの、この勲章は彼の発案によるものであり、本物の勲章を真似たものでもないため、非難されることはなかった。この勲章は個人事業団体が与える勲章であり、本物の騎士道の勲章ではない。このような個人的な勲章をつくるねらいは、有名人に勲章を送りつけてその有名人の名前を会員の中に入れて(その団体の宣伝などに)活用するためである。有名人の多くはその勲章をもらってもありがたいとは思わず、勲章を身につけることもない。私たちは、かかわらないようにしたほうがよいと、アドバイスされた。 http://www.geocities.com/ex_mahikari2001/Insight1.htm と記述されています。
また、各書証に掲載されている光玉氏に贈ったとされる「国際アメリカン学術協会」についても「暴かれた真光日本語版」は、 アメリカのワシントンにおいて、米国国際アカデミー協会と呼ばれる組織にコンタクトをとってみたところ、この協会はそのような賞など与えておらず、それはつくり話だろうということであった。この協会以外では、米国国際アカデミー協会と呼ばれる組織は今までのところ見当たらない。 と記述されており。
また、書証4の「セント・デニス・ザンテ勲章解説文」日本語訳では、 ワシントンDCまでは書いてあるが、何通りの何番地と書いてない ということで、これは日本語訳もそうですが英語の原文にも協会の所在地は書いてありませんでした。
以上の根拠から、物証1の勲章は教団の世界的権威ある勲章であるという主張は事実に反するものと思います。
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