2006年04月23日(日):死んでもリセットボタンを押せば生き返ると思う(リセットボタンをおしながらでんげんをきってください)
電器屋でレジに並んでいて、ふと気配を感じ振り向くと、突然100人規模の行列が。

そんなつっかえるほどレジ遅くもなかろうに、と思いきや、

「ニンテンドーDSライト緊急入荷です!」とか言って見る間に朕の後方に列が伸びる伸びる。


朕はライトさにはこだわらない。
むしろ、ゲームボーイは最初期のでっかいやつだし、ファミコンもコントローラーのABボタンがゴム製の四角いバージョンであるからして、
昨今の何もかもが軽薄短小な流行にはうんざりしておる。
また、通常のDSを所持しておるため不必要であると言う思いが強い。


しかしながら、である。
(おそらくは)朕の後につきこの行列をなす民は、皆がDSを買わんとしておるのだろう。
親子で並びながら、子供に「決して列を離れるでないよ」と言い含めひとり周辺機器やソフトをついでにピッキングアップに行った母は、まだ幼き子に結局後を追われ、再度永き旅を余儀なくされる。
嗚呼、まさに地獄絵図だ。
欲望、怨念、嫉妬…そういった負の感情が場を支配する。

まあそんなわけで、朕が手にしていたのは「絶体絶命都市2」だったのだが、いざレジの番になり「どの色になさいますか?」とDS専用の行列に自分が並んでいたかのような錯覚に陥る。

大和民族の鑑たる私が、よもや「NOと言う日本人」になるわけにもいくまい、「水色で…」。

また無駄なモノを買ってしまった、と多少の後悔はあるも、
しかし勝負事には確率だけでは表せぬ流れや、場の空気と言うものが確かに存在する、

まあ要するに「空気を読む」と言うのは大事なこと。
小学生でも出来ることである。

ゲームの与える悪影響なんかを主張したい記事や番組なんかで、
・命の大切さを分からない現代っ子
・それはゲームのせい
みたいな流れの時に、


とある小学生へのインタビュー
Q、人が死んだらどうなると思う?
A、死んでもリセットボタンを押せば生き返ると思う

この解を出した小学生は(大人によって作られた回答でなかったなら)天才としか言いようが無い。
質問の背後にある意図を理解し、どう答えれば相手を喜ばせられるか、という点にまで深く思慮が及んでいる。

これが
A、タンパク質の固まりになる
とか
A、魂の救済が云々、業(カルマ)が…六道輪廻が…
だと、使いモノにならない。

解答と言うものは一つに絞られる。
字面だけの質問への回答としては、後に挙げた2つも間違いでは無いが、
質問とは常に字面の裏に意図を含む。
この意図を見抜くことが「空気を読む」と言うことである。
ではここで再度天才小学生の回答を検証してみる。


死んでもリセットボタンを
(ゲームの与える影響を感じさせる言葉をここで使う。またリセットボタンと言う言葉はスーファミ以降のゲーム機にはあまり搭載されていないにも関わらず、大人が分かりやすく、且つこの場合最も喜ばれると思う言葉をチョイスしている)

押せば生き返る
(現実と真逆の現象をこれ見よがしに用いている。また、生き"返る"と言う表現が先のリセットボタンと言う語との対応で、文章としても正しい。)

と思う。
(思う、と言う言葉も大事。断定を避け、死と言う概念をあやふやで理解していない小学生像を表現する。)


日本の将来は明るいな、と思った。
〜今日のハンバーガー:テリヤキバーガー+ポテトM+コークM+抹茶シェイク 〜

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