* たいよう暦*
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2003年11月23日(日) |
時を共有しているから |
坂の多い町まで、足をのばしました。
「どこか曲がる度に、なつかしい町に出会えます」
そうかかれた案内図をたよりに、あちこち見て歩きました。
とても風景が絵になるいい町で、曲がり角の度にひらける景色がおもしろい町。 そう思ったけれど、最後までなつかしい町に出会えなかったのは、この町と私に、歴史がなかったからでしょう。
私の生まれ育った町は、ごみごみとした、どちらかというと下町っぽいお世辞にも環境がいいとはいえない、なんの変哲もない昔ながらの町。 お寺があちこちに・・・普通の家の隣に突然あらわれるのが、特徴といえば特徴かもしれない、普通の町。
それでも、長く家を留守にしていたり、少し出かけたりしていた後、車で、自転車で、歩きで、町に帰った時。 ああ、帰ってきたなあとしみじみと、そして、なつかしく思うのは、そこここに、小さい時の私。や、少しなまいきな私。や、社会人になった私。がいるからだろうな。
このいい町を、なつかしく思える人がいるのも少しうらやましいけれど、それでも、私には普通だけれどなつかしい町があることがうれしい。
私は私の育った町が、好きなんだな。
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