こんな一日でした。
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明日、あさっては高校時代の友達にモデルを頼み、塑像で彼女の首を造る予定。
「変わらないね」と、昔の友達に会うと嬉しくてそう言ってしまうけど、本当は変わっているはずなんだ。昔の友達と、現行の友情を保つためには、変わらない部分と同じくらい「変わった」ところを知らなければいけないと思う。
宮城に戻ってから、昔の友人に会うことも多い。そんな時、どうしても懐かしい話ばかりを繰りかえしてしまって、一通り過去を話すと、その後、やりきれないような沈黙が流れたりする。 「また会おうね」なんて言って、別れる。本当に会いたい気持ちでそう言うんだけど、あの沈黙が心に残って、もの悲しくなったりもする。
とある日、個性的な顔立ちの小学校からの友人にモデルを頼み、首を造った。彼女にはその間、ビデオを鑑賞してもらう。私は、時々「もうちょっと右」とか言って、あとは制作する。 これが、なかなか良かった。沈黙も問題にならないし、昔話より、近況を聞くより、変わらない彼女と、今の彼女を知ることが出来た。モデルをする、ということも結構イベントだから、友達にも楽しんでもらえる。作品も出来る。
君を理解したいとか、大事に思っているとか、いっしょにいると楽しいね、なんて、会話やもてなしの中で確認しあうようなつきあいは、私はすっかりやりたくなくなって久しい。 見て、造る。それが、私の一番の誠意ある対峙の仕方だと思っている。それを、理解してくれるなら、きっと友人は、今の私の友達なのだと思う。
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