こんな一日でした。
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2005年06月04日(土) 革命2

村上龍の「半島を出よ」は、思ったよりもはるかに笑える。そうか、青春群像でもあったのか、と思う。
物語は一筋だが、大きく分けて二つの視点で進んでいく。殺人や暴力に対する抑制の利かない日本人の少年達(中年を含む)の個々人の視点と、北朝鮮特殊工作員達の純朴で、画一的な視点、その対比が面白い。どちらも、尋常ではないが魅力的で、暴力に冴えていて、もの知らずで純朴。一番恐ろしいのは、そういう者達なのかもしれないが。

生ぬるいあなたをはき出そう、とUAは歌ったが、これは聖書に出てくる言葉。カトリックの作家、遠藤周作は、「白い人、黄色い人」でそれを書いた。しかし、彼は近代の人だから、黄色い人の中に、確信や絶対をもつ人間達がいると前提には出来なかったのだろう。西洋と東洋という分け方で、語られなかった多くの黄色い人々を、もっと知りたいと、私は思う。


Oikawa Satoco |MAIL

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