しろにじ創作倉庫



要するに茶番

2007年11月07日(水)

あれっ!? 撤回ってことになってんの?
今回のデモクラティックなとこの一件は、一体なんだったんだろう。



ライバル社との合併交渉が決裂した、とある会社の所長室。
社長は全社員を前にして爆弾発言をした。
「もうやってらんない。こんな会社辞めてやるっ!」

「(お〜い、また社長が壊れたぞ)社長、何言ってるんですか?」
「冗談でしょう?」

「冗談でこんなことが言えるか。辞めるったら、辞める!」

「マァマァマァ社長、そう言わずに」
「我が社を引っ張っていけるのは、社長しかいません。考え直してください」
「今がライバル社を潰す絶好の機会なんですよ」
「そうですよ、歴史的快挙に名を残すチャンスかもしれないのに。辞めるなんて言わないで下さい」
と何日か社員が説得した結果、社長翻意。

「みんな……、ありがとう。みんながそこまで言ってくれるのなら、もう一度頑張ってみようか」
「社長、では………」
「うむ。辞めるのは止めた」
一同
「いやあ、よかったよかった」
「社長、これからも我が社の社長でいてください!」

「わたしが辞めると言ったことで、社員の心がひとつになった。さあ、次のイベントに向けて、一緒にがんばろう」
「オーッ!」
社員の心の声。
(ちっ。やる気ないんだったら、さっさと辞めてくれりゃいいのに)
(社長は元々ライバル社の社員だったんだよな。本音はライバル社と合併して、戻りたいんじゃないのか。ミエミエなんだよ)
(俺たちが引き止めなきゃどうするつもりだったんだ。っとに、疲れるよなあ)
(まっ、しょうがねーよなー、他に人材いないんだもん)
(ライバル社のやつら、今頃小躍りしてるぜ)


一方ライバル社の社長室。

「ようございましたねぇ、社長」
「ああ、助かったよ。次回のイベントはどうなることかと思っていたんだが、ああやって向こうが自滅してくれれば、こんな有り難い話はない。これで私の任期も、少しは伸びるかもしれないな」
「ご謙遜を。あの社長の記者会見でのとぼけっぷり、お見事でしたよ」
「そうか? ではまた社長同士の会談でも持ちかけてみるか。所詮、あの社は烏合の衆。我が社の敵として、まだまだ力量不足なのだ」
「社長もワルですなあ」
「はっはっはっ」


という話だったら、面白いかも。

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