しろにじ創作倉庫



ヴィジョン

2006年09月10日(日)

私は一人、永遠に一人で、

今までも これからもずっと一人なのだと。

それはある種の予感にも似た思い。幼い頃からの儀式。

風の強い夜 毛布にくるまって

将来のヴィジョンを思い描くたびに

私はいつも一人だった。

それが暗示するものを そうとは知らずに大人になってきたけれど、

きっと 旅人にも定住者にもにもなれず

どこにも居場所を見つけられず

それでもどうにか生きていくのだと。

ああ、その寂しさを不思議と厭わなかったのは

人は誰もがそういう存在だと 幼い自分は知っていたから。

常に得られないものを求める 人は寂しい生き物だから。

でも、その寂しさが 震えるくらい私は好き。

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