しろにじ創作倉庫



紫苑の黄昏 瑠璃の夜明け

2005年06月03日(金)


いまも大人になりきれない 群れの中の羊たち
小心者で臆病者で 傷つく前に傷つける

地球の夜明けはきょうもまた
彼方を瑠璃の色に染め
いつもと変わらぬ表情で僕らの上に降りてくる

こんなきれいな夜明けには 心が洗われていくけれど
太陽が天に昇ってゆけば そんなことすら忘れてしまう
心を固く閉ざしたままで 愛することのうわべを真似て
幸せなふりをしているだけの
心優しい茶番劇

気づいてみればきょうもまた
空は紫苑に黄昏れて
こんなきれいな夕暮れ時は 心が悲しくなるけれど
星の輝きひとつだけを 涙のふりして落としてみせる

風は懐かしい調べをのせて 遠い記憶を誘うだろうが
感動すらもできないままに 僕らは大地に立ちつくす

だけど
絶望するのはまだ早い

紫苑の黄昏 瑠璃の夜明け
汚れたものも醜いものもあるけれど
ありふれた命を今一度 謳って感謝すればいい

奇跡の星の住人よ

外宇宙から眺めてみれば 地上はきょうも美しい
生きてる自由も不自由も 思いの外悪くない

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