2010年07月15日(木) |
「あんまりな名前」その1 |
今日と次回(週をまたいで)は、 久しぶりに本の紹介です。 暑いので「怖い話、怪談」…と思いましたが、 怖い話は、私が好きではないので、 いつものように、楽しい話にします、ね。
今日、紹介する話は、 この本からです。
「あんまりな名前」
この本は、
「へぇ〜そうなんだあ〜 だから、そんな名前なんだ! 知らなかったねえ〜」
と、気づくこともいっぱいで、 楽しめ、笑えるだけでなくて、 物知りにもなれる、お得な本ですよ〜
なお、引用部分は、 グリーン字になっています。 よろしくお願いします。
さて、 冒頭で著者の藤井さんは、 こう怒っておられます。
「人は、なにかの名前をつける時、 ふつうは、考える。 「こういう名前はどうだろう? いや、このほうがいいかな……」 そうやって、誰もが納得する名前がつく。
ところが一方で、 な〜んにも考えずに、つけてしまった としか思えない名前がある」
で、例えば、次の名前なんかに、 「あんまりだ」と怒っている。
《チビオオキノコ》 「チビなのか、大きいのか ハッキリせんかいっ!」 と、いうツッコミを待っているとしか 思えない、あんまりな名前だ。
これだけですでに充分《矛盾系》 なのだが、なんと、これは キノコではない。
昆虫なのだ。 オオキノコムシ科チビオオキノコムシ亜科。 そこも含めて二重の 《矛盾系あんまり》
うひぃ〜 ホントに、まぎらわしい! キノコじゃないなんて。 でもって、大きさは、 3〜4ミリのムシらしいです。
ネットでどんなムシかと調べてみたら、 ズバリ「チビオオキノコ」は 見つからなかったけど、 近いものを見つけました。↓ 「アカハバビロオオキノコ」
ホント、あんまりだわ、 この名前。 さて、続いてこちら。
《アリクイ》
アリを食うからアリクイとは、 考えないにもほどがある。 「じゃ、パンダはササクイかい?」 とつっこみたくなる。
「それなら、アリクイを食べる猛獣の名前は、 アリクイクイか?」 とも思う。 (すでに、ジャガーとかピューマという 名前がついていた、残念だ)
「アリクイ以外で、 アリを食う動物の名前は どうするんだろう?」 という疑問もわいてくる。
これの答えなのですが、 例えば、同じアリを食べる小鳥に、 「アリスイ」という名前が ついているそうです。
アリクイ「アリ(食い)」 アリスイ「アリ(吸い)」
で、これは、著者の推理ですが、先行利得で、 あとから同じ物を食べる動物が見つかっても、 もう「クイ」は使えなくて、それで、 「スイ」を使ったのではないか、と。
だから、今度、 アリを食べる動物が見つかったら、 「アリタベ(食べ)」 「アリクライ(食らい)」 「アリノミ(飲み)」 なるのではないかということでした。
パンダとかジャガーとか先に 名前がついている動物は、 笹を食っても「ササクイ」 アリクイを食っても「アリクイクイ」には ならないのではないのでしょうね。
さて、続いて、《アホウドリ》 《アホウドリ》は、 なぜそんな屈辱的な名前で 呼ばれなければならないのか? と、いうことですが… それは、こんな訳があるそうです。
《アホウドリ》
ゴルフでは「アルバトロス」と 呼ばれて賞賛されるが、 日本語だと、あんまりな名前だ。
アホウドリの飛翔能力は凄いのだが、 地上では大きな体を持て余して、 ノタノタしている。
おまけに人間に対する警戒心が薄い。 なので、かつて繁殖地、鳥島(とりしま)で、 ポコポコと簡単に捕獲された。
そこで、「アホウドリ」と、 呼ばれたという。 羽毛を取るために、さんざん殺しておいて、 (いったんは絶滅宣言を出した)、 アホウはないだろう…
ひえ〜 「アホウドリ」 気の毒過ぎ〜 本当に、あんまりだ、 ですね。
なんて、お話がいっぱい紹介されている本です。 次回も引き続きこの本からの紹介で、
「ママコノシリヌグイ」 「ナンジャモンジャゴケ」 「(社)責任あるまぐろ漁業推進機構」 本当に存在する地名の、 「南あわじ市市市」とか、 「東京都西東京市東」
などなどを… 思わず、笑っちゃいました(笑)
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