まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2009年08月25日(火) 怒鳴る父、うなだれる息子

今日は、ウォーキングの途中でであった、
父と子のお話です。



いつものように、午後遅い時間に、
ウォーキングに出かけた。
もちろん、タオルと水を持ち、
万歩計、サンバイザーを装着し、
カメラをもって元気に。

この日は、天気がとてもよかったし、
風もさわやかだったので、ぐんぐん歩き、
小さな道に入ってみたり、
いつもは通らない道を通ったりしていた。



そして、あまり通ったことのない、
小さな道を曲がろうとしたとき、
その先から、大きな怒鳴り声がした。
私は、はっとして、歩くのをやめ、
おそるおそるその声の方を確かめた。




すると、
その曲がった道の先に、
大きな声で怒っている父親と、
うなだれている息子の
姿があった。





「あ、なんか怒られているね。
 今、出ていくのはまずい感じだね…
 どうしようか…」




と迷いながら、そして、
この2人の関係にも興味があったので、
道を曲がらずに、手前で立ち止まり、
様子をみることにした。

ちょうど私のいる前には小さな公園があり、
その公園のてすりに座れば、怪しくなく、
ちょっと曲がった道の先をのぞくだけで、
この2人の様子を見ることができたのだ。




距離があったので、
この2人の話までは聞こえないが、
父親はこう怒っていた。





「何をしたか、言ってみろ!
 言ってみろ、って言ってんだよ!
 聞こえないのか!!」




しかし、息子はうなだれるばかりで、
何一つも言わないのだった。
息子は、叱られる何かをしたらしい。
父親はいらいらした感じでまた言った。



「言ってみろ、
 言えないことをしたのか? 
 言ってみろ!
 ちゃんと聞くからっ」




すると、ついに、
息子が泣きだした。



「泣いたって駄目だ。
 はっきりと言ってみろ」




そう言われて、どうやら息子も
泣きじゃくりながらも観念し、
自分のやったことを父親に話し始めたらしい。
しばらく、息子の声がぼそぼそと聞こえた。




その話を父親は、
黙って耳を傾けて聞いていた。
息子は、泣きじゃくりつつも、
一生懸命に話していた。





その話が終わったらしいところで、
父親が、息子の背中をぽんぽんとたたいた。
息子は、まだ泣きじゃくっていたが、
大部落ち着いたようだった。



どうやら父親は息子の話を聞き、
怒るのをやめ、
息子を受け入れたようだった。
納得できる話しだったのかもしれない。




そして、父親が息子に何かを言い、
この2人は、道の先へ歩き出した。



やれやれ、
何とかおさまったね、
これで、一段落かな。




と、私も安堵し、この2人の後を、
追うように、また歩き始めた。



実は、このくらいの話なら、
書かなかったかもしれない。
しかし、私は、この後に、
とてもいい光景を見かけたのだった。

そして、
「へぇ……!」
と、感動したのだった。
それが、これ。













2人は、しっかりと
手を握り合って寄り添って、
歩いていた。




よかったね、ちゃんと、
わかってもらえたんだね、
よかったね…
そう思ったのだった。
父と息子のお話でした。





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