2008年08月06日(水) |
これは、なんだか気の毒だね…その1 |
今日は、ウォーキング中に見つけた、
「あららぁ、 なんだか気の毒だね〜」
なんて思ったものたち、その1だ。 こんなものたちも、あちこちにあるもので、 見つけるたびに、なんとかすればいいのに、 と思ったりしている。 もっとも、そう簡単に処分できないから、 置かれているんだろうけど…
今日のそれは、これだ。 少し入り組んだ路地で見つけた。
そう、この犬の置物だ。 ビクターの犬ですかね?
「気の毒だね… なんだか、困っているよだね… 悲しそうだね…」
なんて、思わず思ってしまった。 路地そのものも、置かれている場所も、 暗い感じだったので、 余計そう感じてしまった…
ジャマになったから、こんなところに 出されてしまったのだろうが、 ジャマになったからといって 簡単に捨てられないのが、このような置物だ。 なんとなく思い出があったり、 捨てるのはかわいそうだなんて思ったりして、 こんな片隅に置かれて忘れ去られてしまうのだ。 (たぶんだが)
そして、ふと、 もし、これが ビクターの犬だとしたら、 何か歴史があったはずだぞ、 と私は思い出した。
私は、以前、ビクターの犬の話を 読んだことがあるのだ。 そこで、家に戻ってから、 本とネットで調べてみると、 こんなことがわかった。 簡単にまとめると、
「ビクターレコード店は「HMV」で知られているが、 HMVとは、 「His Master’s Voice」の略で、 訳すと「ご主人さまの声」になる。
ビクターの犬は、この「ご主人さまの声」を 聞いているブルテリアの ニッパーという犬がモデルになっている。
ニッパーは、イギリスの画家(フランシス・バロード)の 兄のマークの飼い犬だったが、マークがなくなってから、 弟のフランシスが飼い主となった。
ある時、フランシスがラッパ型蓄音機で、 以前吹き込まれていたマークの声をニッパーに聞かせたら、 ニッパーは、そのラッパ型蓄音機の前で、 不思議そうに耳を傾け、マークの声に じっと耳をすませて聞いていたそうだ。
そのニッパーの姿に心を打たれたフランシスが ニッパーの絵を描き、この絵を蓄音機会社に売り込み、 広く知られるようになり、 それが日本ビクターの目にとまり、 ビクターの象徴して活躍することになった」
ということだった。 この話を読んでから、この路地を通るたびに、
「もしかしたら、 これはニッパーかもしれないね。 すると、やっぱり… 気の毒だね… ニッパー、ご苦労さま」
などと、声をかけて通ることしている。 まっ、実際には、 ニッパーかどうかはよくわからないのだけど。 (日本ビクターに聞いたら、このような 大きなニッパーは、出してないという)
この犬の置物は、見つけたのが昨年だが、 今もなお、この路地に置かれている… なんだか、いつも気になるのである。
というわけで、今日は気の毒その1でした。 明日また、気の毒その2を書きますね。
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