全く、自慢できることではないが… 私は「大忘れ物名人」である。 それも、小さな時から、筋金入りの。
ともかく、昔から「忘れ物」が多かった。 鞄を忘れて学校に行ったことが何度もあると、 未だに家族から笑われるし、 財布や、バックや、買った物や、 傘などは、何度やったか覚えていない。 後は、コートだの、切符だの、 ノートパソコンだの… ありとあらゆるものを忘れてきた。 もちろん… 今だってちゃんとしている。
で、何を言いたいのか… そう、実は今日もやってしまったのです。
今日は、私の好きなコーヒーを買いに、 京王線の笹塚まで行かねばならなかった。 (好きはコーヒーを買うには、笹塚まで 行かねばならないのですね)
で、その店に行き、 コーヒーやら、その店でその他にも売っている、 輸入品を買ったりして、紙袋一袋になっていた。 そして、それは結構な重さになっていた。 (このくらいの重さがあると、ついどこかに、 ポンと置いてしまうクセがあるのだ…)
その紙袋をぶら下げて、帰る途中に、 スーパーにより、パン屋により、 おまけに「へんなもの」を見つけたので、 写真まで撮ったりしていた。 それと、かわいいネコさんとね。
で、切符を買って電車に乗って、 本を読んで3つ目の駅に来たときに、ふと、 コーヒーを入れた紙袋がないことに気がついた。 スーパーで買った物と、パンは確かにある。 しかし、今日の大本命のコーヒーがない。
「あっ、ないっ……」
まわりをきょろきょろとさりげなく、 探してみるが、ない。 「ありゃ…、またやっちゃったよぉ…」 しばし、がっくりと来る。 あーあ、治ってないなぁ…このクセは。
しかし… 忘れ物し慣れている私は、ここで 妙にめげたり、あわてたりしない。 ここで、しっかりと気を取り戻す。 まずは、電車を降りようと決意。 (ちなみにあと2つで家の駅だった) 当然ながら、電車を降りる。
そして、ホームのベンチに座り、 どこに忘れたかをしばし思い出す。 (ここは、落ち着くことが大事)
スーパーに寄ったときには、 カートに乗せて買い物したから、確かにあった。 だから、スーパーではない。うん。
すると、パン屋か?
そうそう、 そのパン屋でこんなことがあったのだ。 2人の男の子がパン屋の店内を走り回っていて、 相当、うるさかったのだ。 回りの人も、困っていた。 (小学校一年くらいと、幼稚園児年長さんって感じ) しかも、ペットボトルを振り回して店内を駆け回っている。 その男の子を連れてきてる、たぶんおばあちゃんだと 思うが、全然注意しないのだ。
で、私は、その子たちに、 「ここはパン屋さんだから、走っちゃダメ、 あぶないし、お店にも、みんなにも迷惑だよ」と 注意したのだ。 その男の子達は、私をじっとみたが、 走るのをやめてくれたのだ。よかった。
って、そうじゃなくて… 問題は私のコーヒーの入った紙袋である。
確かに、このパン屋で、パンを選ぶときに、 その袋を足元に置いた覚えがある。 うんうん、確かに置いた、置いた。 すると、このパン屋があやしい。 あのとき、私は帰り際にその袋を持ったか…
覚えてない…
そしてその後、道々の店頭で、 「へんなもの」を見つけて、写真を撮り、 かわいいネコさんも見つけて、 そのネコさんに夢中になって、 「こっち向いて…」などと言いながら、 結構ムキになって撮ったりしたのだ。 とても、かわいいネコさんだったのだ。
そのとき、荷物はどうしたか? 足元に置いたのか… 手に持っていたか…
覚えてない… でも、軽かったような気がする。
すると、一番確率の高いのは、パン屋さんである。 私は目星をつけて、パン屋さんのレシートを取り出し、 そこに書いてある電話番号にかけてみた。 ホームからね。
「あの〜、さきほど、パンを買った者なのですが…」 「はいはい」 「実は、その時には、足元に○○店の紙袋を置いて、 そのまま忘れてしまったようなのですが、 ありませんでしょうか?」 「○○店の袋ですね、ちょっとお待ちください」
しばし、待たされる。 ありますように〜。
この待たされる間が一番、ドキドキしますね。 なかったら、もうあきらめようと思いつつ、 きっとあるさと思ったり…
「お待たせしました。ありました!」 「ああ、ありがとうございます、これから すぐに取りに行きますので、取って置いてください」 ああ、よかった、あった、あった。 やれやれ…
で、反対の電車にまた乗り込み、 いったん改札を出て、 あーあ、切符代無駄になったなぁと思いつつ、 パン屋さんに戻った。
すると…
なんと、パン屋さんでは、 丁寧にも、とってもよく目立つレジに後ろに、 「◎◎さまの忘れ物」と書いて、 その袋を置いといてくれました。
「あの〜、◎◎です、先ほど忘れ物をして…」 私は恥ずかしかったので、お客さんがレジから いなくなるのを待って、レジのおねえさんに声をかけた。 「あ、はい、これですね」 と、すぐに取り出し、渡してくれた。 「どうも、ありがとうございました」 とお礼を言って、すぐに店をでた。
何はともあれ、あってよかったぁ… 本当にありがたい…と思って 再び電車に乗って帰ってきました。
しかし…である。
私の忘れ物は、ほとんどが出てくる。 運が強いのだ。 (ってこれは自慢してもいいことなのか?)
実は、先日もコンビニでコピーを取った後、 財布を忘れた。 大分してから、財布がないことに気がつき、 あわててコンビニに行くと、お店の人が、 ちゃんと取って置いてくれたのだ。
おまけに、その時、コピーしていた元原稿も 忘れていて、それも一緒に取って置いてくれた。 私は、忘れたことも気がついてなかったのに…
てなわけで、 ほとんど、出てくるのだ。 「運がいいですね」 「いい方が見つけてくれましたね」 などと、何度も言われたことがあるし、 何度も、見つけてくれた方にお礼の手紙と お菓子を送ったりもしている。
そんなことには、いっこうにこりず、 それだけでなくて、 「忘れ物」に妙な自信があるのだ。 「必ず、出てくる、見つかる」と。 「忘れ物自信」とてもいうんでしょうかね… かなり、危うい自信ですけどね。
忘れ物をする頻度が高いので、出てくる確率が 高いのか、ただ単に「運がいい」だけなのか、 その辺はよくわかりません。 ともかく、そんな自信でもないより、 あったほうがいいかと思ってます…けど。
そんな妙な「忘れ物自信」があるので、 忘れ物をしてかなりジタバタしても、 大騒ぎしても… どっかで、「大丈夫」 なんて思っているんですよね。 まわりは大迷惑なのに… 「忘れ物自信」… あった方がいいんでしょうかね?
でも、とにかく今日もラッキーでした。 「忘れ物自信」また、1つ実績を摘みましたっ。
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