会社で新しいシステムを導入するってことで 導入後は実際にそのシステムを使うことになるであろう業務担当者と一緒に 目下最終調整中のプロトタイプを触りに行ったわけなのです。
出先には システムの営業さん、システム担当者さん、そして開発SEさんの 鉄板の布陣でお迎えされたわけなのですが。 何せウチの業務担当者さん、パソコンの「パ」の時も知らない人なので お三方…特に、実際にオペレーションの説明に当ったSEさんなんかはかなり苦戦しているようでした。
SE「ではこのファイルをこのトレイへドラッグしてみてください。」
必死に説明するSEさん。 しかし残念、ウチの業務担当者は最強です。 まず「ドラッグ」という単語を知りません。
私「マウスの左のボタンを押しながら、それ(ファイル)をここ(トレイ)まで引っ張ってきてください。離しちゃダメですよ!」
ここまでの説明が必要なんです。 同じ会社で付き合いの長い私だから、こういうフォローも出来るのですが これまで各社いろんなクライアントで通用した用語やレベルが通用しないどころか まさか「それ以前」の人間が来るとは思ってもいなかった開発者サイドは、さぞビックリされたでしょう…。 何でこんなヤツ連れてきたの?なんて思ったでしょうなぁ…。 しゃぁない。この人が我が社の実務担当者なんだからさ(笑) (だからこの日は私がお供に選ばれた…と言うのもありますが。)
説明も30分、1時間を過ぎてくると もう途中から、何が何だかワケがわからなくなってきた実務担当者。 だけど、他に担当者がいるワケじゃないので逃げることも出来ない。 次第に返事にも力が無くなり見ていて可哀想なくらいになってきた。 しかし失礼ながら私はといいますと… 一層うな垂れ背中を丸めてモニタを眺める実務担当者の姿と その横で必死に説明するSEさんを見てたら、もう
動物園のゴリラと調教する飼育員の図
にしか見えなくって、 力なく返事だけする業務担当の「はい…はい」が「ウホッ…ウホッ」に聞こえて もう笑いを堪えるのに必死な私でした。 来る前からこういう図になるであろう事は容易に想像でき、そして想像通りの展開だったので余計に。
そして 半日の調教…じゃなくて説明を終え、出先の建物を出て 業務担当者が最初に口にした言葉は、「わからん」とか「難しい」ではなく
(説明してくれたSEさんを指して) 「…あの子、可愛いかったなぁ。」
と言うもはや救いようの無い発言が出てきて、 もうこの人は正真正銘「猿」だと改めて思いました。
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