さすがにこの歳にもなってくると、周りの同世代もそれなりの『アイデンティティー』を確立している(あるいはしつつある)頃で、何気ない会話の中にでも確立された『個』を垣間見ることは少なくない。
今までこういった『個』を持っている相手と言うのは、割と『上下関係』あるいは『主従関係』が主流だった為、一方が相手に合わせることが容易であり、関係も築きやすく、深く考えずに済む話であった。
それが互いに『個』を持つ対等な関係となると、途端に衝突を繰り返し、互いが互いの個の領域を如何にして侵略するか、相手を屈服させるか、自分の『個』が正であるかを主張することばかりとなる。 同年代という対等な状況であればあるほど、このような衝突が顕著になるのはもはや人間、特に現代人の性なのかもしれない。
非常に面倒だなぁと思いつつも 人には人が進むべきベクトルがあるのもわかってはいるので致し方なしと思うしかない。 些細なスタート地点の違いはあれど、同じ一つのスタートラインから枝分かれした個々の人生は、時間をかけて進めば進むほど他のベクトルとは距離を成すもの。 あとはそれを個性とと呼ぶか、エゴと呼ぶか。その違いでしょう。
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