出先でひと作業を終え、16時と遅めのランチ。 立ち寄ったのは何処にでもある一般的なファストフード店。 時間が時間だけに店内客は私一人だけ。店員もパートのおばちゃんらしきが一人だけ。
店内に有線だけが鳴り響く。 あれこれ考え事しながら黙々と食べていたのだけど 知らぬ内に有線から流れてきた歌の歌詞を聞いていた自分。
しばらく聴けば、 その曲が巷で噂の 「某トイレのなんとやら」 という歌らしきことに気付く。 実はその歌について私は "なんかチヤホヤされてる有名曲" という程度の認識で、 それがどんな曲で誰が歌っていてどんな歌詞だということを全く知らなかった。 タイトルだけで勝手に「たいやきくん」とか「三兄弟」系の曲だと思っていたほどだ。
そんな何の先入観も持たず、まっさらな状態で聴いたからなんだと思う。 不意に私の耳に流れ込んできた語りかけるような歌と まるで日記か手紙を読んでいるようなその歌詞に いつしか箸を止めて…
店内誰もいないことをいいことに…そっと涙を拭く。 おばちゃんに気付かれないようにうつむきながらそそくさと会計を済ませ店を飛び出した。
不意打ちは卑怯だ。
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