Getreidegasse
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2010年06月19日(土)
遅咲きのピアニスト(324)
【18度離れた音を同時に弾け!】
初めて楽譜を見たときに
『ちょ…これどーなってんの!?』
と思わずツッコミを入れてしまった小節があります。
現在練習している【ペガサス〜精霊の冠】の
この小節。
一見、何の変哲のない1小節なんですが、この小節の
この部分、丸で囲った部分に注目下さい。
この音符『小音符』と言って、他の音符より少し小さめで記されていて、要は『弾いても弾かなくてもどっちでもいい音符、余裕があったら弾いてね』っていう扱いだったりします。
過去には【広い世界へ】の前奏でもこの小音符に出くわしたことがあるのですが、扱いからもわかるように実際にこの部分を弾こうとすると、それだけでいきなり難易度がグッと上がり【広い世界へ】でもかなり苦戦した覚えがあります。
今回、この小音符を弾こうとすると音符の位置的に左手でこの音をカバーすることになるのですが、その場合
水色で塗りつぶした部分が、小音符部分を含め左手で弾く音になります。
で
よーく見て下さい。同時に弾くべき部分の
左手の最下部と最上部の度差
。
つまり黄色の枠の幅のことなんですが、これを数えると
左のミ♭〜シ♭は11度
右のミ♭〜シ♭に至っては18度
と、ありえない音幅になっております。
18度も離れた音を左手だけでどう弾けと!?
【広い世界へ】の小音符はまだ、他の音と重なることがないような音並びになっていた為になんとかなったのですが、今回の場合『物理的に不可能』だと思うんですよ。18度も離れた音を同時に弾くなんて指1本の長さが30センチくらいのダルシムな人でもない限りムーリー。
じゃぁ何で譜面に記されているのか?
この小節を弾く時だけ二人で弾くのか?(最初は本気でそう思った)
先生が袖で待機してきて、この小節を弾く時だけ助っ人としてやってくるのか?
そんな疑問をぶつけたところ、次のような答えが返ってきました。
『届かないものは届かないから同時に弾くことはムリ』とした上で
答えとしては『限りなく同時に弾く』ということ、つまり今回のような場合
『
小音符以外の音を弾いた後(あるいは弾く前に)瞬時に小音符部を弾く
』
という弾き方になるそうです。
イメージ的には、装飾音符あるいはアルペジオを弾くようなイメージ。
と言っても譜面上は同じ縦軸にある以上、当然限りなく同時に弾くに越したことはないのですが、そもそも、そんな高等技術が出来るはずもない私は同時どころかアルペジオのタイミングですら弾けません。
実際、離れた2音間を瞬時に移動して弾くなんてことは、音を外しやすいことこの上なしで、練習でも面白いように外してしまいます。
なので私の場合はもう完全に割り切って考えて、小音符の位置を思い切って
1/16拍子分だけ右にずらす
ことにしました。つまり小節の頭に小音符用の "16分休符" を加え意図的にずらして弾く、というちょっと邪道なやり方です。
それでも難しいことには変わりなく、先生曰く
『(1/16拍子ずらして弾くことは)それはそれで高等テクニックだよ。』
なんだそうです。
でも、この小音符を加えるとすんごいカッコイイメロディになるんですよ!
難しいけど、何としてでも弾けるようになりたいなぁ〜
…果たしてどうなることやら。
《参考》
【広い世界へ】の小音符部分
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