2009年06月13日(土) |
遅咲きのピアニスト(205) |
【魂】 バン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝したピアニスト、辻井伸行さん 心からオメデトウと、そしてアリガトウと言いたい。
勝手な推測なのですが、あれくらい世界的に有名なコンクールにもなると もはや技術云々よりも、いかに演奏に奏者の『魂』がこもっているか、という世界になるのだと思う。 それはただ単純に気持ちや心を込めて演奏する、とか 演奏の強弱緩急を考えるといった上辺だけの、安易なコトを言ってるのではなく 打鍵する1音1音に、演奏者のそれまでの生き様=『魂』が練りこまれているかどうかということ。 奏者のこれまでの生き様をピアノという楽器を介していかに表現できるかということ。
それだけの人生を歩んできた人が演奏するピアノというのは『重い』のである。 もちろん打鍵にかける力の重い軽いといった話ではない。 ひとつひとつの音に、奏者の歩んできた人生が上乗せされているのだ。 それは決して意識して乗せることが出来るモノではない。 そんな『見えない音』だからこそ、聴衆の心に響くのだと思う。
私は技術的に上手い下手よりも『魂』がこもっている演奏のほうが大好きだ。 何度も言うが、それは単純に『心を込めて弾く』とかそういうのではなく ひとつひとつの音に、奏者の『生き様』がこめられているということ。 私が目指すピアノ道も…行きつく先はそこなのかもしれない。
ところで今回の辻井伸行さんの優勝 ピアノを習う身でありながら、恥ずかしながらニュースで初めてそのことを知った どーしようもない私です。
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