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2008年11月09日(日) 赤壁(レッドクリフ)


めっさ久しぶりに…2年振りくらいに映画館に足を運んだ。
あまりに久し振りすぎて、映画を観る感覚というモノを忘れてしまったくらいだ。

題材は、私が最も好きな史書『三國志』
配役は、私が最も好きな武将『周瑜』役に、私が最も好きな香港俳優『梁朝偉(トニー・レオン)』を起用
これだけで以前の私ならテンションMAX通り越えて、暴発してたと思う(笑)

きっと以前の私なら何回も観に行ってただろうと思う。
きっとグッズとかも大人買いしてただろうなとも思う。
こんなに私のツボを抑えまくった映画のはずなのに
そこまで浮かれることが出来なかったのは、単に映画の見方を忘れたせいだけなんだろうか…
それとも、『これほど私にとって夢のような映画でも、今の私を必要以上に突き動かすまでには至らなかった。』と捉えるべきか。

映画の内容は申し分ないと思う…
やっぱり私の気持ちが追いついていないだけなんだろね(;;)
まぁ、それでもパンフは買ったし、
何より今の私を「映画館に行こう」という気にさせただけでも大健闘だ。
むしろ大好きな話だからこそ"過度な期待"を持ち過ぎずに観れて良かったと思っておこう。

トニー様はやっぱりヒゲがあったほうがカッコイイなぁ
ちなみに先日の芝居で私が付けヒゲしたのは、実は英雄(HERO)出演時のトニー様に憧れれてという話は…劇団員誰一人として知らない(笑)

音楽がみょ〜に仰々しいと思ったら…やっぱり担当は日本人だった。

思った以上に歴史(物語)に忠実だった。
大局を扱う話って非常に難しくって、どうしてもLOVEとかそういう方向へ逃げがちだけど
上手く集約されていて、然るべき人が然るべきスポットをちゃんと浴びていたと思う。
歴史ドキュメンタリーとしても通用すると思うし、そこに映画としてのエンターテイメントを足した感じ。
大河ドラマっぽいと言っていいのかな?

ベットシーンがあるのは構わないが、そこにキスが入るのは私的にだけどNG。
古代中国の話にキスは似合わない。私が監督ならキスは絶対に入れん!


…なーんだ、
こんなに熱く語るあたり、じゅうぶん映画を楽しんでいるじゃん。おいら(笑)


*----《補足》-------*
これからレッドクリフを観る方、もう観たよという方へkandama的トリビアを少し。
これを踏まえれば、レッドクリフがもっと楽しくなる?

1.阿斗
趙雲が、彼の主君・劉備の幼子『阿斗』を抱えて敵軍を突破するシーン。
決死の思いで劉備の元に辿り着いた趙雲…だが、劉備は阿斗を抱えるといきなり地面に叩きつける。
『何をなさるのです!?せっかく助け出したのに。』と戸惑う趙雲に劉備は一言。
『こんな私の息子の為に、大事な将軍を一人失うところであった…』
それを聞いた趙雲はさらに劉備に忠義を尽くす意志を固める。
…当然、映画ではそんな虐待エピソードはカットです。
阿斗は後に蜀の皇帝となる人ですが、暗君すぎて蜀は滅びます。
多分、この時地面に叩きつけられたショックでアホになったという噂(笑)

2.赤壁の史跡
中国の揚子江の赤壁には、対岸の岩壁に大きく『赤壁』と書かれています。観光地としても有名。
しかしながら実際の戦場は、そこじゃないんです。もう少し下流です。

3.甘興
中村獅童が演じる呉の将軍『甘興』…しかしながら、三國志にそのような武将はおりません
おそらく、呉の将軍『甘寧』のことかと思われます。
皆、だいたい史実通りなのに、何故彼だけ名前が違うのだろう?

4.小喬
れっどクリフのヒロイン、周瑜の妻である小喬。
彼女のお姉さんである大喬は、孫権(呉の君主)の兄、孫策の妻。
孫権が周瑜のことをと呼び慕うのはその為です。

5.孫策
孫権の兄、孫策(赤壁の戦い時にはすでに世にいない)は、字を「伯符」といいます。
私がよくハンドルネームで用いる伯符という名はここから来てたりします。

6.字(あざな)
三國志の時代は、人は、姓と名の他に成人とともに名付ける字『あざな』と呼ばれるモノがありました。
例えば、諸葛亮孔明は、姓が「諸葛」、名が「亮」、字が「孔明」
周瑜なら、姓が「周」、名が「瑜」、字が「公瑾」といった具合です。
曹操が「曹孟徳」、劉備が「劉玄徳」と呼ばれたりするのは、字がそれぞれ「孟徳」「玄徳」だからです。
…ちなみに、どうでもよい自慢ですが、私は三國志に登場する人物の字、数百名くらいなら即答できます(無駄な知識)

7.諸葛亮
映画で周瑜と同じ頻度で登場する諸葛亮
中国では諸葛亮は天才軍師として敬われています。日本でも有名人です。
三國志を扱う超代表作『三国志演義』では、諸葛亮を英雄視させるため、周瑜は半ば「かませ犬」的扱いを受けています。
赤壁の戦いは周瑜の戦いであるにもかかわらず、物語では全部、諸葛亮がいいトコかっさらっていきます。
周瑜大好きな私としては、それが許せない(笑)
だから、この映画は周瑜がちゃんとスポット浴びてるので嬉しい。

8.五虎将
映画にも登場する劉備配下の将軍『関羽』『張飛』『趙雲』は、後に蜀の『五虎将』と呼ばれます。
残りの二人は『黄忠』と『馬超』です。
とにかくこの5人の強さときたら半端じゃありません
関羽と張飛は劉備と義兄弟の為、主君でも劉備のことを『兄者』と呼びます。


…あかん、この話を始めたら止まらんわ(笑)


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