暴かれた真光日本語版
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2004年10月06日(水) 古い記事 週刊文春1974.10.28

(※2009年5月8日追加)


週刊文春1974.10.28 P160-163 :04/01/24 13:50『問題の世界真光文明教団の「信者ではない」と言っている山東昭子議員』


■■■ 真光関係者集合!!(25)■■■
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/psy/1073525060/


576 :危険な心霊術(3)――週刊文春1974.10.28 P160-163 :04/01/24 13:50
『問題の世界真光文明教団の「信者ではない」と言っている山東昭子議員』
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 広島、東京などで女高生、主婦らの錯乱事件を起して、注目の 「世界真光文明教団」。昨今のオカルト・ブームに便乗した如く勢力を伸ばした心霊宗教だが、
道場を訪ねると今しも熱心な信者のように術をかけていられる山東昭子議員の英姿が大きく掲げられている。さっそく山東先生にお伺いをたててみたら、意外にも……。
  □
 参議院議員山東昭子センセイは、かつてタレント時代、その役柄の広さと、小まわりのきく才とで、きわめて重宝便利な存在であられたときく。
 OL、バーのママなどはお茶の子サイサイなのはもちろんだが、求められればズベ公、女探偵、キャングの娼婦、ハダカ入浴シーン、
すべてスイスイと軽くこなされた、というのも女優稼業である以上、ひとつもフシギはない。
 ところでこのページに出ている写真は、センセイがまだ選挙に出馬される以前に、
世界真光(まひかり)文明教団なる新興宗教の熱心なる「組み手」(注=信者のこと)として、ありがたい法力を、悩める人のために発揮しておられる風景なのである。
【写真】道場に掲げられている山東先生のパネル
「目白中道場の組手として真剣なまなざしで手かざしのご奉仕をされる。
 中央:山東昭子氏(真光140号参照)」


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 センセイは目白にある同教団新宿道場所属の熱心な組み手として、目白に集まってくる多くの善男善女にとっての、心の星である。
道場のもっとも目立つところには、センセイの恐るべき法力を示す写真の大パネルがサンゼンとかがやいている。
 さて、ところが、だ。この教団にはいろいろと怪奇な事件がこのところ相ついでおこり、その一つを『赤旗』(10月7日号)が大きくとり上げた。以下そのバッスイを示すと、
 心霊宗教で主婦狂乱
   寄付とられ、目治らず
 両眼のほとんどみえぬ女性が近所の人からさそわれて、世界真光文明教団の道場に一年間かよった結果、狂乱症状になり、精神病院に入院した。
 A子さん(34)は昨年5月から同教団の大修験道場へかよいだして、一年間に会費や寄付などで約40万円も道場へつぎこんだが、今年の6月ごろから、
「霊が動きだしてきた」
 と七転八倒して狂乱状態におちいるようになった。道場がわでは、「そのうち霊がぬけ出て良くなる」といったが、A子さんは発作がますますひどくなり、
「おなかの中で声がする!」
「キツネがいる!」
 と叫びつづけて、家の人にも噛みつくありさま。その後、狂乱症状は慢性化し、いま精神病院に監禁されるかわいそうな身となった。
◆狂乱状態の信者あいつぐ
 ほかにも狂乱状態になった被害者は何人もいるといわれており、南青山のある女性など、道場にいくたびに1万円の「お浄(きよ)めお札」を出し、寄付も10万円ずつ出していたが、
昨年11月ごろ、やはり狂乱状態となり、その後は消息不明。心霊宗教のありかたが大きな問題となっているが、
今年の7月の参院選では、同教団の推薦をうけて、自民党から内田芳郎氏が立候補し落選している。
 またやはり自民党の山東昭子参院議員は同教団の会員。


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『赤旗』としては自民党に癒着する邪宗ボク滅という気味が大いにある記事だが、これとはまた別に、広島でおこったやはり同教団の事件は、各紙が一斉に報じている。
 広島市内の私立崇徳高校では「心霊科学研究会」という会が学園文化祭の一環としておこなわれた。
ところが、ここへ遊びにきて、面白半分に心霊術の実演のモデルになった女子高校生が、狂ったように「ウォーウォー」とうなりだし、
まったくの狂乱状態になったので、大さわぎとなり、校長先生まであわてふためいた。
 彼女はそれ以後も数日にわたって、何も食べず、家の中を走りまわってはバッタリ倒れたりして、完全な錯乱状態。
 しかし世界真光文明教団の広島道場長は、
「あの娘さんにはタチの悪い悪霊がとりついてましてね。それのせいです」
  とアッサリと返事をする。
  ――この教団の事情にくわしい石川雅章氏(易占研究家)は、「真光教団というところは、この五、六年でずいぷん伸びたはずですよ。
 公害や薬の過飲の害を、テレビやデパートの展覧会で、大々的にうったえましたからね。それに今日の超自然、オカルト・ブームにのりましたね。
 だからあそこの道場へいくと信者たちが、ひっくり返ったり身体をねじ曲げたり、うなったり、叫んだり、ありとあらゆる狂態を演じていて、なかなかのみものですよ。
 金をとるということでは大変なものです。教団に献金すると必ず十倍になって返るというのにひかれて、みんな奉納してしまうんです」
【写真】田園調布の教団本部と信者たち

580 名前:576 投稿日:04/01/24 13:52
 そこで山東センセイがなぜこの教団に入信したかをうかがおうと、センセイの講演地の宿泊先へ、電話をかけて、ようやくセンセイ電話口へ出てこられたが、
アラ不思議や、頭脳明敏をもって鳴るセンセイなのに、さっぱりこっちの質問がおわかりにならないのである。
◆「何のこと?」と山東先生
「もしもし、山東さんですか。
 実は世界真光文明教団の信者さんになられたご動機をおうかがいしたいんですが」
「はあ?……何ですか?」
「真光教の目白中道場の組み手さんでいらっしゃいますね」
「はあ?……何ですか?」
「いまいろいろと話題になってる真光教のですね、山東さんは熱心な組み手さんとして、他の信者さんたちからも、とても憧れのマトになっていらっしゃる
と道場の方からきいたんですけれども」
「はあ?……何ですか?」
 ロを酸っぱくして説明してもセンセイさっぱりおわかりがない。これじゃ、センセイ得意のテレビのクイズ番組だったらとっくに「ブー」とブザーが鳴って、
解答者失格になってしまうんじゃないかと思う。五週連続勝ち抜きなどとんでもない。
 だが、山東センセイは別にとぼけてるわけでも何でもないらしい。ホントに思いださないようなのである。
写真にみるごとくきついオゴソカな顔をして、悩める人からキツネだかタヌキだかを追いだす行(ぎょう)をおこなったことなど、そんなことあったかしらんという調子。


581 名前:576 投稿日:04/01/24 13:53
 しかし結局のところ、ようやく記憶の片スミからほじくりおこしたものとみえ、
「…べつにねえ、あたしはそこの信者でも何でもありませんよ。真光(まひかり)とかいうところにどんな事件がおころうが関係ありません」
「でも教団の機関誌には、山東さんは熱心な組み手さんということになってますが」
「そうなの。それじゃ、あたしのごく懇意な方が、そのほうがいろいろ都合がいいから、そうされたんでしょう」
「それでは、悩める人にむかって手をかざしたり、教団の大祭へでかけて、来賓に代って祝辞を読み上げたりしたのは、信者としての動機からではないんですか」
「信者なんかでは全然ないんですもの。その親しい人がそうしろといったから、どこへでも行っただけですよ」
 要は、きたるべき参院選にそなえて、ごく僅かの票なりとも自分にいただこうと、言葉はわるいが一種の「偽装入信」をおこなったのだろう。
だから首尾よく当選した今となっては、そんな問題の多いオカルト教団との縁をウンヌンされては迷惑だといわんばかりである。
 センセイを真光教団にむすびつけた、「あたしの懇意な方」とは、「宣研」代表取締役の横山有延氏である。
「私は十年来、山東さんのお宅とは家族ぐるみの交際をしてまして、昭子さんには去年の3月に入信をお勧めしたんです。
 去年の秋の大祭には山岡荘八先生の祝辞の代読をしていただき、今年の春の大祭には、竹下登自民党副幹事長のメッセージを読み上げていただきました。
 会場二万の信者さんたちは深く感動され、しかもみなさんは日本全国へ散らばって、ロコミで山東さんの応援をされたでしょうから、
このたびの選挙で、真光の信者から集まった票は、約5万票と私はみています」


583 名前:576 投稿日:04/01/24 13:54
 だが、教団方針として推した候補は内田芳郎氏(落選)であった。だから軍師の横山氏としては、教団本部へは彼女をつれていかず、目白中道場所属という形で、目立たなくさせ、
その代り大祭という華やかな場所で、彼女の存在をPRして、信者の目をひきつけたという寸法だ。
 カンタンにいってしまえば、正規の候補にこそなれなかったが、そのうちのいくらかでも食いちぎろうと、ゲリラ戦術で割りこんだわけだ。
 入信はせずとも教団への”好意””共感”を示す政治家というのはものすごく多く、かつて同教団から全国区候補者として出馬し落選した矢田和威智氏によると、
「自民のえらい先生たちを真光教団に結びつけたのは私です。
 安井謙、追水久常、荒船清十郎、鬼丸勝市、原文兵衝、福田赳夫、越智通雄、賀屋興宣、粕谷茂、椎名悦三郎、内田芳郎の諸先生はみな、
真光の大祭へいって挨拶をしたり、道場へきています。ただ、この先生たちは信者ではない。しかし山東さんは研修もうけた、レッキとした組み手、すなわち信者です」
◆「山東さんは信者です……」
 するとやはり偽装入信(?)という言葉がひらめいてくるが、もともとセンセイの家はカソリックなのだそうだ。
だが、母親の初子さんは何かのヒョウシに世界救世教へも入ったことがあるらしい。お母さんは誰知らぬ者なきステージ・ママだが、
「山東クンが映画へ出てたころ水泳選手の役をやったとき、お母さんがスタンドインになってプールで飛びこみをやったことがありますよ。
お母さんは昔は飛びこみの選手でしたから」(小石栄一監督)
 とりたてて主義主張というものもなく、その場の都合で、何にでも勇ましく飛びこんでしまうのは母ゆずりなんだろう。


584 名前:576 投稿日:04/01/24 13:55
 センセイはケロリと忘れているが、目白の中道場では、センセイが術をかけてる英姿のお写真が、日夜、信者たちをみおろしている。
 新興宗教の門を叩く人たちというのは百人中百人、貧・病・争につかれ果て、途方に暮れてしまった、人生の敗者たちなのはどこも同じ。
手さぐりで薄明の世界をあゆむこの人たちは、山東センセイのありがたいお写真を拝んで、「神殿」へにじりよる。
 つぎは実際に目撃した、山東センセイを杖とも柱ともたのむ信者たちの群れつどう、目白の道場のルポである。
 センセイのお写真を拝んだ信者さんたちは、タタミ三十畳じきの神殿へ入ると、まず平グモのように平伏する。
床の間には、三つも四つも、献金用の三方(さんぼう)がならんでいて、うずたかく、信者さんたちの寄進した浄財の袋が積まれている。
そこへ虎の子のお金を出して、また平伏する。
 東がわの壁を見ると、
「秋季大祭ご奉賛おねがい 一金廿五万円也」
 とスミ黒々と大書した紙が貼りつけてある。10月27日に秋の大祭があるのだが(去年、山東センセイがゲストで出席して事前運動をした例のアレ)、
今年は一人アタマ25万円という大枚をとられる(というとバチがあたる。奉納させていただく)。
 ところが納めさせていただくお金はこれだけにとどまらぬ。
 神殿の一番うしろには、銭湯のゲタ箱ぐらいの高さの戸棚があって、そこにありとあらゆる種類の袋がつきささっている。
 これはいろんな名目での、教団への献金用の入れ物なのだ。
 世界本山造営資金用袋というのがある。いま熱海で、40億円もする大本山を建設中なのだ。
 霊線護持おん札、お浄めおん札、お玉串、育英会費、研修会費……とその名目のなんとたくさんあること。信者の熱心な人たちは毎日のように道場へやってくるから、
そのたびごとにお金をさしだすことになり、杉並で発狂したA子さんが一年間に40万円むしりとられたというのも、一つもフシギではない。


585 名前:576 投稿日:04/01/24 13:55
「この教団は、創始者の岡田光玉(今年6月死亡)が、以前岡田茂吉の世界救世教(メシア)で修業をしてそっくりそれに似た教義ではじめた宗教です。
大体、メシア教の系統は、信者からの収奪が多いんですが、この真光などもその典型的な例で、たちまち裸にされてしまいますよ」(宗教記者)
 ――資金、――奉賛費、――会費と、ビッシリと四スミにはりめぐらしてある紙のワキには、チャンと、納めた人々の名前がかきこまれている。
つまり、納めなかった人の名はすぐわかる仕組になっている。
 ガラス張りだから、納めないでいられるもんじゃない。
「お米、お神酒、鮮魚、野菜、まくら、ふとんなどをご寄進ご協力下さい」
 の貼紙もある。金をとられるだけではすまないのだ。酒から米から、まくらまでみんなとられてしまう仕かけになってる。
 これまたガラス張りであって納めなかった人はすぐわかってしまう。
◆ありとあらゆる天変地異が
 そもそも岡田茂吉の救世教なるものが、難病をなおす浄霊法というものを大きく宣伝して、大をなした教団だが、真光もまったくその手法をとり入れ、
手かざしという、山東センセイの演じた、手を被術者にむけて、「霊波」を相手に浴びせることによって、キツネ、タヌキ、ヘビの悪霊を追いはらう術を根本にしている 。
 機関誌では毎号、タヌキ、キツネの追っぱらい方を講義していて、ざっとこんな調子(これは庭のお稲荷さんをとりのぞきたいが、という問に答えてのもの)。
「キツネの霊はムチャクチャなことのできる性格になっているので、説得もむずかしい。
 いったん○○明神として稲荷を祭ったらさいご、自分は神様だと思いこみ、威張ってしようがないというクセがある……」
 このへん、キツネのことか、それとも教団のことかどっちともわからない。


586 名前:576 投稿日:04/01/24 13:57
 真光教に入信すると、明けても暮れても、天変地異の話ばかりをきかされたり、読まされたりする仕組みになっていて、宗教評論家・村上重良氏も、
「真光が伸びたのは、今日の社会不安を、魔術的(マジカル)な語り口で広めた点にあります」
 まさにそうなのだ。導師さんたちの語ること、また機関誌でビッシリと記してあることは、いわく集団病化奇形児、いわく放射性廃棄物タレ流し、いわくPCB黒書、
いわく赤ちゃんの点頭テンカン、いわく干ばつによる米の輸出禁止、いわく日照り地割れ地球異変、いわく不気味な地殻移動……。
 この教団の特色は、「霊障人間」なる標題の、一種の布教書であって、これが全篇劇画。
 この劇画全盛時代にいちはやく便乗した、卓抜な着想ではないか――と感服しつつひもといてみると、暴行、異常児出産、ガン毒素、地球破滅……およそおぞましきものの限りが、
コレデモカ、コレデモカとばかり登場する。しかも劇画お定まりの「ギャーツ」「ガーッ」「ウワオーッ」といった擬声語がふんだんにばらまかれているのだから、
これでは「ウワーッ」とさけんで発狂する信者があらわれるのもフシギではない。
 山東センセイが、発奮なさって政界にのり出されたのも、あるいはこの大いなる不安を取り除くためであろうか。
【写真】劇画“布教書”「霊障人間」のある頁(黒田みのる氏の作である)

【Net注】結局選挙の時だけ利用して、マスコミで騒がれたら知らぬ顔でとぼけているわけだ。この話を教団幹部にしてみたら、『そんな古い話を……』といって逃げるかもしれない。
 1993年以前の崇教の初期研修テキストでは、昭和30年代におきたサリドマイド事件や、昭和40年代におきたキノホルム薬禍を取り上げており、そのような言い訳は通用しない。


(※日記作者 誤字修正)


日記作者