言の葉孝

2006年08月26日(土) 映画をたくさん見た日

 何をトチ狂ったのか、今週で9本映画見ました。

『オーシャンズ11、12』

 登場人物が多すぎて油断すると各人の動きが把握できなくなる映画。(特に『12』)
 ……11も12も微妙に爽快感がないー。ていうか11でお金を盗んだ意味がないじゃないかッ! 暴力に屈してお金を返す展開なんて微妙にリアルで嫌だ!
 しかも12って、最後の15分だけで後半の1時間が丸々無駄になる構成なのが気に入らん。


『ハスラー』

 初めは大負けするが根性で這い上がって最後の大一番を制する、という爽快な物語を期待してみたら、意外にテーマが深く、いい意味で予想を裏切られた映画。
 というか、前からいっぺん見たかったのだがモノクロ映画とは思わなかった(パッケージはカラーだったからカラー映画だと思っていた)。「落伍者」と「勝利者」の違いとか、テーマ的に深い考察があって、割と興味深いストーリーだったと思う。


『ハスラー2』

 ビンセント(トム・クルーズ)が主人公のつもりで見ていると裏切られた気持ちになる映画。
 エディには言いたいことがある。確かにあのまま行けばビンセントはおもちゃ屋の店員で終わっていたかもしれん。だけど、割と純粋にゲームを楽しんでいた彼に稼ぐためのダーティな手管を教え込んでおいて、最後の土壇場でそれを否定するようなラストってどうよ。
 師弟モノっぽいのを期待していたのですが、終わってからパッケージをよく見てみたらポール・ニューマンのほうが主役扱いだったし、それを期待してみたのがいけなかったのかもしれません。
 それにしてもビンセントはあまりにも可哀想な扱いだと思う。


『ランボー1,2,3』

 いつも眠たそうな目で似顔絵の描きやすそうなシルベスタ=スタローンの代表作をいまさら見てみた。
 ベトナム帰還兵に対する国家の扱いの酷さを批判しているが、『1』はランボーにもう少し社会性があれば起こらなかった悲劇。ちょっと無理やり感がある。
 『2』と『3』は文句のつけようがないくらい面白かった。DVDなので予告編も入っていたのだが、『2』でヒロイン的存在のコーに関してまったく触れられていなかったのは、あの一瞬にして散ったロマンスはほとんど“ついで的”なエピソードだということをあらわしているのか。
 『3』はアフガンの男たちの誇りが勇ましい。ああいう男気のある民族性っていうのは大好き。弓矢を使うのも小粋で良かったよ。

 戦いに傷ついて、それでも戦いに身を投じるランボーたちの哀愁が素敵な作品だ。


『ミッション・インポッシブル』

 オーソドックスなスパイ映画。
 『オーシャンズ11』シリーズで失敗したので、同じような路線をたどっているこの作品も見てみた。普通に面白く、良くも悪くも売れ筋映画。特に下記の『SFダンジョンマスター』を見たあとなので、お金をたっぷり使った作品のすばらしさが分かります。


『SFダンジョンマスター 魔界からの脱出』

 出版会で出す映画秘境の為に見なければならないノルマのひとつ。B級映画は始めてみるが、なるほど酷い。昔の映画で、資金がないので、稚拙な演出効果に目をつぶってもかなり酷い。

 ネタをばらしても、特に問題はないのであらすじから書く。ちなみにせりふなどはうろ覚えなので詳細が違っていても一切責任は持つつもりはない。

 まずはピックアップされるのはコンピューター(名前はキャル)と会話をする男・ポール。そういうオタクというにはちょっと偏執な特技を持つ彼は、コンピューターに関する能力は抜群だった。
 花売りを見つけて、花を買おうとするポール。だが財布がない。そこでATMからお金を下ろした。そして帰ってきたあとにキャル(喋るコンピューターの名前)が言う。

「残高不足です」
「あとでお金をいれとくよ、キャル」

 入れるお金があるのなら、さきほどATMからお金を引き出してくる必要もないと思うのだが。
 しかしここで、頭に入れておきたのは「ポールはお金に困っている」という事実だ。

 そこに彼の恋人グェンが両手に大荷物を抱えて帰ってくる。その大荷物をみたポールは

「お店を丸ごと買ってきたのかい?」

 ポール。アンタの認識の店とは両手いっぱいにもち抱えられる商品しか置いていない場所なのだろうか。
 まあ、寒いくらいに針小棒大なアメリカンジョークはさておき、グェンは

「46ドルだったから、あなたの分は28ドルね」

 と、彼の分を請求する。まあアメリカは同棲しててもそういうところハッキリするのが常識なのはわかるが、次にポールが出た行動とは……

 買ってきた花束を差し出し、「結婚しよう」


 明らかに支払いの話をはぐらかしてルー!


 もともと20ドル引き出した時点で残高空っぽだもんな。これ以上お金ないもんな。はぐらかすしかないよ。そして結婚すればグェンのお金もポールのお金だ!

 しかしグェンはそんな手には乗らない。「私のほうよりキャルのほうを愛してるんでしょ」とか「私のほうだけ向いてくれなきゃいやよ」的なことをいって、首を縦に振らなかった。


 で、結婚の話の決着も付かず(支払いの話もぶりかえさず)、寝たらグェンがさらわれ、ポールは戦士っぽいカッコにされて異世界っぽい世界へ。
 何かメスティマとかいう悪魔っぽい人が「暇だから付き合え」的なノリでコンピューターの扱えるポールに挑戦状を叩きつけた形。この世界でコンピューター・キャルは篭手上になっており、ビームを出すことができる。

 そのビームを武器にメスティマが与える試練をこなしていくことになる。巨大な石像と戦ったり、変なダンジョンの化け物と戦ったり、氷の宮殿みたいなところでさまよったりするのですが、中には切り裂きジャックと戦うシティアクションもあったり、へヴィメタルなどもでてきたりしてシチュエーションはさまざま。
 それもそのはずで、そのステージごとに監督が違うらしい。


 が、その辺の詳細は語れない。


 だって途中、ちょっと寝ちゃってたんで。(オイ)
 どうせ中身ないから覚えてなくても全然問題なかったんだもん!


 とにかくヤマ場というほど緊張感がなかったのと、アクションというには動きがトロい。何しろ戦いのたびに相手から目を離してコンピューターを操作してるくらい。また、演出についてもわけの分からない表現が多い。何かが起こっても、そして問題解決をしてもどうしてそうなるのか分からない。これは、お金がどうとか言う問題じゃない。

 その試練をひとつクリアするたびにメスティマととらわれたグェンのいるスタート地点に戻り、メスティマとなにやら会話をするのですが。せめてその議論に一貫性を持たせてほしかった。

 あるシーンでメスティマはグェンに「あの男は本当にお前を愛しているのか」的なことを聞きつつ、ポールに「この娘をくれたら外に出してやるぞ」と、愛の試練を持ちかける。
 また、違うシーンでは遠い目をして「わしは小さいころ、猫にコールタールを塗ったくって火をつけた。猫は縦横無尽に走り回ってやがて痙攣して死んだ」的な思い出話をする。(それって普通のクソガキだったってことですかメスティマさん)
 ともかく、彼らの議論には一貫性がなく、また内容が薄くて困った。


 最後は、魔法使いのメスティマとコンピューター使いのポールが普通の取っ組み合いになって、ポールが勝利。
 危機を乗り越えてグェンはポールの自分への愛を確信し、結婚を承諾する。そしてポールの分のお金を取り立てるのを忘れるのであった。


 総評としては、「見るには覚悟のいる映画」「寝るために見るものとしては最高の映画」といったところだろうか。
 これをみれば、普通のハリウッド映画がどれだけありがたい存在であるかを思い知ることになる。






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