言の葉孝

2006年04月15日(土) 桜語りの日

 桜って言う花は、別れの3月に花が開き始め、出会いが終わって新しい生活になれる頃に散っていきます。
 別れて出会うまでは、人によってはとてもさびしく不安なもので、それを慰めるように桜が咲くわけです。

 花見というのは元々、桜の木の下で騒ぐようなものではないですよね。たまたま通りかかった公園のベンチで年配の夫婦が桜の下のベンチに並んで座っているのをみて「ああ、あれが花見だな」って思ったり。
 昔はそれを大勢でやって、団子を食べ、お茶をすすり、風流に短歌の一句も練って、それを比べて楽しむというのが平安貴族のお花見で、それをどう間違って解釈したのか、今の日本には「花より団子」どころか「花よりバカ騒ぎ」といったところでしょうか。
 それどころか、桜の下にバーベキューなんて舶来の文化を持ち込む輩もいる。あの煙は桜の木を痛めたりするのでやめて欲しいというのが桜を手入れしてくれる人たちの本音だそうです。

 僕は、ここ数年まともに花見をしたことがありません。しかしここは幸いにも日本であり、わざわざ遠出をして見に行かなくとも、いたるところに桜は植えてあり、大学への通り道でもいたるところに桜が見られます。
 夜に浮かぶ雲のような、夜桜も素敵ですが、僕が好きなのは満開が過ぎて散り行く頃の桜です。
 すでに散った花が地面に、まだ咲いている花が頭上に、そして今まさに散り舞う花びらが目の前に。それほど豪華な“花道”を通っていくんです。

 話題の本「国家の品格」を最近読んだのですが、日本人以外はこういった風流を理解できる人はなかなか少ないそうで。
 そういった感性を当たり前のように持っている日本人に生まれた、という意味でも、桜がたくさん植えられた国に生まれた、という意味でも日本に生まれてよかったな、と思います。

 大阪での話ですが、もう1、2週間もすれば花はほとんど散ってしまうでしょう、その前に近所を歩いて桜を見かけたら桜の声に耳を傾けてあげてください。




web拍手レス(桜以外にも春にはいろいろな花が咲きます。そちらのほうにも目を移してあげてくださいね)

>「連想バトンってやりかたわからないんですが汗」

1、いままでの連想をコピペする。
2、バトンを回してくれた人が加えた最後の言葉で連想できる単語を考えて書く。
3、その上で次の人にバトンを回す。

 以上です。僕の場合は連想のツッコミもしましたが(笑)。

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