なか杉こうの日記
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2006年11月25日(土) カポーティ

カポーティの「冷血」という映画を見たいと思っている。それとは別に「一ヶ月に一冊、英語の小説を読もう」と思い本屋でこのあいだ見つけた講談社インターナショナルだったかの英語の日本語の文庫と同じサイズの文庫のシリーズを眺めていた。

そこでたまたま選んだのがBreakfast at Tiffany's スペルがあってるといいけど。薄いし。と思って読んでいる。昨日会社に置いてきてしまった。

当時のニューヨークの独特の固有名詞、俗語が出てくるのでよくわからないところもあるが、やはり文学の香気というのが伝わってきて、いいなと思う。

昨夜「冷血」の映画のHP(これがまた、いいのですぞ)を見ていたら、「ティファニー・・・」の映画の話が出ていて、なんでもカポーティはその映画のヒロインはオードリー・ヘップバーンでなくマリリン・モンローがよかったと言ったのだそうな。

実はわたしあの映画は見たことはないが、オードリーって小説を読んでいる限りではちょっとあのホリーとイメージが合わない、と思っていた。オードリーってどっちかというと、清純というか、クールな感じで。こちらの世界の人っていう感じがするけど、あのティファニーのホリーっていうのは「ぶっとんでいる」。

ぶっとんでいながらも、ちょっとかわいくて、とんでもないところに心にくさっとくるセリフを言う。たとえば、主人公のことを「あの人はいつも部屋の中にいて外の世界を眺めているのがすごく好きっていう人」なんていうとこがあって、「ガラスにいつも鼻をぺしゃっとつぶしてみている」と、まあ、そんなセリフがあった。

考えてみればあたしもそんな風だ、と思った。

カポーティの小説は大学の授業で読んだことがあった。確か老人が若い女の子を好きになる、weiredな内容だった。あの時は難しいのとあいまってさっぱりわからなかったけど、Tiffany'sを読んで、ふむふむ、と思う。

しっかしTiffany's は難しい。だけど泣かせるよ。あのホリーのことば。「あたしは映画女優になるのが夢ではない。エゴと女優になることは合致しないからね。あたしはあるとき朝目が覚めても自分が自分でいられるような場がほしい。だからこのネコにも名前をつけていない・・・。

・・・で、あたしの夢は、いつかあのTiffany'sに行ってブレクファストを食べることなの。周りには正装したウェイターたちがすっと立っていてね。」というのは、そういったウェイターたちは、彼女を裏切ることはないからなのだ。

なっるほどなーと思った。


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