なか杉こうの日記
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2005年10月24日(月) 「生きるなんて」を買う

昼休みにそばを食べた後、神保町の東京堂書店に寄る。ここはこの辺の本屋とは少し違って静かである。とくに二階は店員さんのほかは人っ子一人いないこともある。(というか、二階はまだ一度しかいっていないが)二階は、文学全集とか、ものすごいハイブラウな文学書があるようだ。古い建物だった頃、高校生だった私は帰りここによく来て、二階で参考書を買ったりした。たしか床は木造だった。

今はもう立て直して近代的な建物になっているが、あの静けさはある。一階に入ると中央に話題の新刊書が並べてあって、ここを見るのが興味津々なのである。今ちょっとタイトルは思い浮かばないのだが、ともかく手に取ってみたいような本がいろいろ積んである。

きょうはその中から丸山健二氏の「生きるなんて」という本を買ってしまった。タイトルが面白いでしょ。ほんとうに彼が作ったタイトルなのかな。たとえば「生きること」なんてしたらありふれている。

中の目次を見ると、時間なんて、才能なんて、学校なんて・・・と続いている。読んでいくとかかれているのはほんのヒントに過ぎないけれども。しかし「千日の瑠璃」やタイトルはちょっと忘れたが、本当に作家になりたい人のための本とか、彼らしい考えが覗いている。

東京堂で新刊書の表紙と帯だけでもざっと想像しながら見て、それから店を出ると頭がすきっとしている。洗脳された様である。水をかけられたようである。「静謐」というものの洗礼を受けたかのようである。


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