| 2026年05月12日(火) |
迷宮 / 中村 文則 |
密室状態の家で両親と兄が殺され、小学生の少女だけが生き残った。迷宮入りした事件の狂気に搦め取られる人間を描く衝撃の長編。胎児のように手足を丸め横たわる全裸の女。周囲には赤、白、黄、色鮮やかな無数の折鶴が螺旋を描く――。都内で発生した一家惨殺事件。現場は密室。唯一生き残った少女は、睡眠薬で昏睡状態だった。事件は迷宮入りし「折鶴事件」と呼ばれるようになる。時を経て成長した遺児が深層を口にするとき、深く沈められていたはずの狂気が人を闇に引き摺り込む。善悪が混濁する衝撃の長編。
人にあまり言えないことの一つや二つ内面に抱えているのが人間だと思う。無理に明るく生きる必要はないし、明るさの強制は恐ろしい。さらに言えば、「平均」から外れれば外れるほど、批判を受ける確率は高くなっていく。 そんな面倒な時代かもしれないけど、小説のページを開く時くらいそこから自由になれるように。共に生きましょう。
著者 文庫解説にかえて
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