読書記録

2023年10月21日(土) 羊と鋼の森 / 宮下 奈都

 


 高校2年のとき、体育館でピアノ調律師に会った。


その調律師が叩き出す音からは森の匂いがした。
その人が鍵盤をいくつか叩くと、蓋の開いた森から、また木々の揺れる匂いがした。


ピアノを見たことはあっても、触ったこともなかった一人の高校生が調律師になりたいと思い、不器用ながらも成長していく物語。


特別に耳がいいわけでも、手先が器用なわけでも、音楽の素養があるわけでもない。何かに恵まれているわけではない。何も持っていない。ただ、あの黒くて大きな楽器に魅せられてここにいる。


 ピアノを弾けたらなぁと想わせる 静かな感動を覚える読後感。















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