うさぎのつぶやき

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2005年06月11日(土) ◆小包

田舎の両親に荷物を送りました。

娘が先日、“ばっばん(母のこと)へ”と日傘を買ってきたからです。
彼女のお誕生日にとっても美味しいメロンを贈ってきてくれたそのお礼の気持ちがあったのでしょう。

とっても美味しいメロンでした。
あんなに美味しかったメロンは、久しぶりでした。
きっと娘もそう思ったに違いありません。

で、その日傘を送ったのですが、ちょうど14日が母のお誕生日、19日は父の日ということもあり
私からも二人にプレゼントを、と考えていたので、一緒に荷物を作りました。

娘の贈った日傘は淡いベージュでしたので、私は同じようなベージュの、リュックを選びました。
これだとバイクに乗って走るときも便利だし、町へ行く時だって両手が使えるのできっと喜んでくれる
に違い有りません。

最近、父への贈り物はいつもCDに決めています。
父は自分の欲しい物をストイックなまでに押し殺して遮断します。
それは見ていて、もどかしくさえ感じるのです。
お金を惜しむのではなく、自分の欲望を惜しむ、そんな風です。
母や私を含めた子供たちへの犠牲的精神とでも言うのでしょうか?
守るべき者たちの為ならば少しも惜しむことなく何でも買うのですが、こと自分のものに関しては、
何度も何度も考えて、判断しているようです。
それでも本だけはセーブがきかないようで、帰るたびに増えていってはいるのですが・・・。

そんな父のお気に入りに音楽があります。
音楽と言っても自分で歌ったり演奏したりというのは苦手でもっぱら聴くだけ。

散歩、読書、という日課の中にCDを聴くことを忘れません。
童謡、唱歌が好きな父ですがグラシェナ・スサーナやルイ・アームストロング(サッチモ)も
お気に入りで、時折父の部屋からは洋楽が流れてきたりします。

ですから今回はサッチモのベストアルバムを選びました。
それから蒸し暑い日の午睡用にと、“癒しの音楽”のベストアルバムを添えたのです。

荷物を作る段になって、はたと困ってしまいました。
傘が長いのです。傘が入る箱を探しましたらリュックとCDを入れても隙間だらけなのです。
他に何か入れようと思っても思いつかず、仕方が無いのでその隙間にダンボールやら新聞紙をたくさん
詰め込んで何とか格好をつけることが出来ました。

そして、一昨日の夕方母から電話が入りました。


「みどりちゃ〜〜〜ん♪ 荷物が届いたよッ♪ まぁなんて素敵な日傘とリュック!ありがとう〜♪」

とても嬉しそうな声でやけにはしゃいでいます。よほど嬉しかったのでしょう。

「気に入ってくれてよかったよ〜、お姉ちゃんも余程メロンが美味しくて嬉しかったようだし・・・」

「うんうん♪ ○○ちゃんにも有難うっていっといてね。」

「ところでお父さんはCD気に入ってくれたかなぁ?」

それがねッ、CDどころの沙汰じゃないよ!!中に入れてあった新聞紙がえらく気に入って

今ぜ〜んぶ皺を広げてきれいにして隅から隅まで読んでいる最中よ。」

なんと、隙間を埋める為に入れたあの新聞紙が、気に入ったと言うのです。

お父さんに代わるね、そう言って母から電話を変わった父に、

「父さん新聞紙が気に入ったようだけど・・・」そういいましたら

「やっぱり都会の新聞はちがうなぁ〜、文章といいレイアウトといい、何もかもが良い!

宮崎の地方紙もこんな紙面を作らないかん!まぁ驚いた!。今皺を伸ばして見ているところだ。

実に良い!!」とかなり興奮気味でした。

「あんな新聞紙がそんなに嬉しかったんだったら、これからついでの時には又送ってあげるね。」

そういいましたら

「おぅ、そうしてくれ。」との事、そして

「お母さんが、飛び跳ねて喜んでいるよ、いい物を贈ってくれたねッ有難う〜。

サッチモのアルバムは一枚持っているけど、贈ってくれたのと違うから又楽しみが増えたよ。

これから聴いてみるね。有難う〜。」と喜んでくれた様子でした。


近くにいたら色々としてあげられるのに、遠くにいるとなかなか儘になりません。
「帰ってくるのを楽しみに待っているからね。」と言う父の言葉がその思いをいっそう強くした私です。


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